heartbreaking.

中年の末路とその記録

飛鳥―石舞台へ―/銅鐸出現

『シャドウハーツⅡ』 の名シーンのセリフ その3

飛鳥―石舞台―

揺れる彼岸花― 青い空
足早に流れる雲 やがて日が沈み
夕日に赤く染まる彼岸花

優しい空気に満ちる石舞台
無数の彼岸花に囲まれし草地に
どこからともなく悲しみのメロディーが心を打つ

加藤、石舞台の左側面に静かに佇み… 友を待つ

歩みを進めるウル達 僅かに茂る草を踏みしめ
やがて、加藤の前に立ち止まる

加藤 目の前にウルの姿を認める
『来ましたね』

ウル 気取らない いつも通りのさり気なさで
『待った?』

加藤 ウルの気さくな問いかけに瞳わずかに閉じ笑みを漏らす
『…フッ…』

加藤 戦いを前にした今も友の心を労わるように
『アリスには会えましたか?』

ウル 加藤の優しさを受け止めたように
『おかげさまで』

加藤 石舞台の中央部前に移動

ウル 言葉の重要性を感じさせない自然さで
『まだ、世界を滅ぼすって気は、変わらないの?』

加藤 石舞台中央部にて歩みを止め ウルを見る
己が信念に 確かなる確信を得た表情で
『はい』

ウル そのこたえに小さくうなずく

加藤 一瞬 天を見上げし後 少し厳しい表情を見せながら
『私は時空を歪め、百年をさかのぼって、世界をやり直すつもりです』

ウル 確かめるように…少し戸惑うように
『百年?』

加藤 確信を持ち得た表情で
『今の世を形作った人々が、まだ生まれ出ぬ時代』

ウル 言葉を失うかに…僅かなため息がもれる
『……』

加藤 対峙するウルに
『そこで、現在を違った未来へと導くために』

ウル 半ばお見通しという笑み混じりに
『頑固者!』

加藤 ウルらしい言葉に思わず俯き笑みをこぼす
『なぜ、それほどまでして、傷ついていく多くの人々と共に、不幸のこれからを生きることを望むのですか?』

ウル あやまちを犯す友の生き方すらも認めるように
『ちがうよ。この手で不幸を変えていく、その未来を望むんだ…。…たとえ、魂を燃やし尽くしてもね』

加藤 けして相容れぬ答えがくることを覚悟する表情で
『戦うのは、信念、…ですか?』

ウル 俯き加減から…長い前髪に隠した表情が一瞬影に染まる
やがて表情をあげ 全ての悩みを打ち消したかの清々しさで

『運命(さだめ)、だからさ』

唇のすみに 柔らかな笑みを浮かべ…
己が導きし答えをかみ締めるかに

加藤、ウルの答えに満足気に微笑みを浮かべ大きくうなずく

石舞台が轟音と砂埃を上げる激しさで
加藤の背後 大地から 天に向かい真なる姿を現す

はるか彼方の 倭の山々に隠れし夕日が
光の飛沫をあげるように激しくスパークする
夕日が白く染まりし その中央へと全ての時空のエネルギーが結集
夕日が裂け 天が二つに割れる
それをみつめる加藤 ウル そして仲間達

ウル 余りの天変地異に隠し切れぬ戸惑いが漏れる
『…っ』

加藤 両手の平を そっと天に差し伸べるように
『…古(いにしえ)の神の御魂。荒々しき火の本の御魂。その時の還る彼方へ!!』
加藤の言葉の終わりとともに
われた天より巨大なる銅鐸 忽然とその姿を現す
巨大さを感じさせぬ浮遊感で 空に霧のように幻想的に漂う
天をも突き破らんとするその絶対的存在感を前に

ウルの瞳が眩しげに眇められる…戦いの厳しさを感じさせる表情で

加藤 力強く厳しい表情で
『あの銅鐸が倭のヨリワラ。私はあの頂上(いただき)に!』

加藤 銅鐸を見つめながら…最後の男の約束をかわす
『百八の鐘が鳴った時、空が裂け、時が歪む』

ウル 友の思いを受け止めるように
『わかった…』

加藤 右手でマント翻し その姿 夕闇に掻き消える
口元に満足げな微笑をたたえる残像を残しながら……

巨大なる銅鐸を見上げる仲間達の後姿
夕日を浴びて艶やかに

時空をかけた戦いが今 始まろうとしている

『シャドウハーツ1』 未プレイの俺から見た加藤は、なんか 『アゴ』 がスゴイなーっ…程度にしか思えないんデスけど。嫌いじゃないデスよ。加藤は 『愛に生きる男』 って感じでイイんじゃねえの!!!異常なまでに一人の女に執着してるところがイイんじゃねえの!!!?

そして、このシーンの音楽がスゴクお気に入りデス!!! 『The Fate (Disc2-24) 彼岸花』 このギターが切なく黄昏るように奏でるメロディーにウットリですヨ。

goo blog funamushi2 - 2005-04-12 05:30:29 コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )