heartbreaking.

中年の末路とその記録

蟻地獄。

俺は、蟻地獄を仕掛けて待ち続けていた。孤独な砂漠の真ん中で……。―ある日、一匹の蝶が、この暗がりに足を取られ斜面を転がり落ちてきた。

メスの蝶だった。

よく見ると 片方の羽が傷だらけで、過去に相当痛手を負った蝶のようだった。蝶は、俺の腕の中でこう呟いた。 「私は、この乾いた砂漠に、いつかオアシスが誕生する日を夢見ている」 所詮、綺麗事だと思った。けれど蝶の美しさに見とれた俺は、この蝶を簡単に殺さず生かしたままで楽しむことにした。

闇の中、二人きり。……淫らに体をくねらす蝶が、自ら懇願して開いた生殖器に、この舌先を投入して思う存分、中を掻き回してやった。ここがオアシスなんじゃないか、と思うほどに止め処なく溢れ出る透明な水を、この唇を付けて深くすすり上げながら……。気持ち良さそうにビクビクと震える蝶の体を押さえつけ、俺は言った。 「このまま闇に堕ちるか?」

蝶の答えは 「いいえ」 だった
つまり、闇の世界はお好きでないらしい

…… 残念だ
残念だが、俺はこの魅力的な蝶を手放すつもりは、無い


goo blog funamushi2 - 2005-06-19 02:03:55 コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )