heartbreaking.

中年の末路とその記録

夜空

………… 嫌な予感が当たったようだ

俺は霊感が強いのだが、嫌な予感もしょっちゅう的中するから…。でも、こんなに早く入院してしまうなんて……

部屋の電気はいつも消している。闇の中でパソコンの画面だけが唯一の光源になる。こんな暗い部屋の中ではロクな事を考えやしない。消えたい気分が頂点に達したので、煙草買うついでに部屋を飛び出してバイクに乗ってブッ飛ばしてきた。

信号待ちで見上げた夜空は星ひとつ無く、今の俺の心そのままに…黒でも蒼でも無い、果てしない闇色だった。

楽しげな街のざわめきが、ガラスを隔てた向こう側の風景のように切り離された別世界に見えた。夜道を足早に歩く着飾った女のヒラヒラしたスカートが、優しい風に靡いているのが綺麗だった。手を組んで楽しげな男と女は、今晩ひとつに溶け合うのだろうか。…何だかんだいってソレが羨ましいだけなんだ…俺は。

一体どれだけの人が、この星の無い夜空を見上げているのだろう。星の無い寂しさを味わっているのだろう。貴方も同じ夜空を見上げているのだろうか。病室のベッドは窓際なのかな…

孤独が好きなんて思わない。もう孤独は嫌だ。貴方がくれた優しさだけを頼りに今を生きている。あの時くれた貴方の言葉が、現実世界の俺に生きる勇気をくれたから…

やるべき事がたくさんあるって言葉も…今考えると、そうゆう意味だったんだってよく解る…。俺は、貴方の人生の一番困難な時期に偶然出会ってしまったんだ… でも神様に感謝しているよ、俺の人生でこんな素敵な出会いは今まで無かったから……

俺には、貴方しか居ない……

goo blog funamushi2 - 2005-08-11 23:58:03 コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )