heartbreaking.

中年の末路とその記録

自分の生き方の尊さは自分にしか解らない

「嘘つき」と言われた。その言葉の剣が朝から胸の中心に突き刺さったまま抜けない。

俺は嘘つきじゃない。結果や物体、数値ではなく、俺の心を見てくれ…

そして物事は何でも結果だけを見るのではなく、そこに至るまでの過程こそが大事なのだ。誰かに少々、自分の生き方や人生の結果だけを見て説教されても、それにうなずくような柔な精神ならとっくに死んでる。そうじゃないんだ、お前が気付いているのは俺の表面に過ぎない。俺の表面だけを見てすべて解った気分で嘘つき呼ばわりしないでくれ。俺の深い内面まで知れば、俺と寸分たがわぬ人生を一から歩んだなら、お前も俺のこの痛みや苦しみが解るだろうよ…

誰も、人の痛みなど解ろうはずがない… お前は俺じゃないからだ。解ったふりで説き伏せようとすれば、知らずと心が離れてゆくだけだ。自分以外の誰かに深入りするほどに、心はすれ違い、人間嫌いになってゆく。人間が怖い。

こんな、夢破れた者が最後に集う楽園は、何処にあるかって… それは確かに存在する。ただ、いまは気付いていないだけで、このカタチにすらならないほどの深い心の闇を…、無言のままに共有できる相手がきっと何処かに存在する。

人間は、根本的に明と闇に分かれていて、闇の心地よさを知り尽くした人間ってのは、同類と察知した相手以外とは、どうあがいたって、そう長くは付き合えない。

人に嘘だと言われようとも、お前にとってそれが真実ならば、それは嘘などではない。最後の最後に、自分の心を立たせてくれる者は、自分しか存在しない。この地球上の何処にも存在しない。だから… どんなに苦しくても、自分のすべてを無条件で信じるしかないんだ。自分が体感した痛みや苦しみから、自分なりに選択せざるを得なかったこの生き方すべてをこの地球上の、いやこの宇宙全体の何より重く尊いものだと受け止めるんだ。だから誰が何を言おうと、俺はお前を見捨てない。

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