heartbreaking.

中年の末路とその記録

マンガ規制するなら、くだらないドラマも規制しまくればいい

東京都の石原都知事が漫画とか規制しようとしてるけど、実際に幼稚園児のころに従兄弟のおにさんに監禁されて性的な暴力を受けた経験をもつ私ですら、いまは「まあ漫画で幼女にエッチィことするくらいは別にええやん(私は気分悪いので見ないけど)、実際にやるわけじゃあるまいし…」と思うですよ… というのもですねぇ、世の中には恋愛することすら絶望的な見た目の男性もいるだろうし、ちんちんが異常だったり、どうしても三次元の女性は駄目だ!って人もいるでしょうしで、そういう人たちにとっての唯一かもしれない癒しをもぎとってしまうのはあまりにも酷なのではないか… それはそっとしといてやれよと思うですよ。

私も整形手術で失敗してもう恋愛できねえなと諦めていた時期はずいぶんと漫画などに癒されましたよ、それで生きてた時期もあったな。お気に入りのキャラが死ななければ腐女子のまま人生終わってたかもorz それくらい漫画は心の支えになります。

私を虐待したロリコンだった従兄弟のおにいさんの部屋には、当時、確かにロリコンらしき妖しげな漫画が本棚の(二列になってる奥のほうに)ありましたけどね…
このお兄さんの場合は、そんな情報(ロリコン漫画)を持たなければ、幼女だった私にヘンなことをしなかったのかもしれません。
でもロリコン漫画を読んだからといって、実際にそれを行動にうつしてしまう人はほんの一握りで、ほとんどの人は想像の世界で楽しんだり、それで自分の孤独を癒したり、会社での疲れをとりのぞいたりしているのでしょうから、それくらいは放っておけばいいのに、と思いますね。

表現の自由やし、漫画読んで影響されて実際に犯罪おかしたり、頭ヘンになる人間なんて、ごく一握りの「特殊」な人間だけで、ほとんどの人間はオカシクなって「特殊」な存在に変わってしまう前に周囲の人間(家族や友達や会社)に自然に気付かされたり、あるいは自分の生活を守るために、その一線を超えることはないですよね。

石原都知事は、漫画とかより実際の女を知ったほうがいい、のような発言してますけど、彼氏彼女いても、結婚してもなお、漫画などを愛する人はいますし、現実の人間関係に疲れた、もうこれ以上必要ない、という人たちにこそ漫画などの娯楽が必要なのであって、そういった人たちから漫画などを取り上げてしまうことは、その人たちの日々の生活に癒しをあたえてくれるかけがえのない光を奪うことになってしまいます。

孤独な人を、犯罪者に変えてしまうことにストップをかけているのも、石原都知事が問題視するような、悪影響を与えるかもしれないと危惧される情報ではないでしょうか。
自分が実際にはやらないだろうけど、やってみたいこと、できはしないだろうけど… いいなあと思う欲望が、漫画などに描かれている。それを見ることでストレスを解消したり、それを元に想像の世界にひたって孤独をいやしてみたり… 勿論、単純にその悪い情報を、娯楽と割り切って楽しむだけの人もいるでしょうし…
漫画が駄目なら、ドラマも駄目だし小説も駄目だし、あれ?石原都知事って小説書ける人じゃなかったっけ。なんでまた漫画だけをそんなに問題視するのかな。漫画は確かにパッと目に入ってきて「わかりやすい」から、それでかな。でもドラマも小説もやってることは同じじゃないか。

漫画書けるようになるといいなー♪程度の気持ちでたまに絵を書いてみたくなる私ですら今回の石原都知事の発言を知って、絵を描くモチヴェーション下がりまくりなのに、漫画家の人などは一体どれほどモチヴェーション下がっているのでしょうかね… それが心配です。

漫画を読んで学ぶことも多いはずですし、涙を流して感動することもあるでしょう。しかし人になにかを伝える表現をするためには、時には暴力的なシーンも必要ですし、それがなければ伝えられないメッセージもあるんです。綺麗なだけじゃ伝わらない、表現者があえて汚いものを見せてこそ、受け手が学び取れるものもあるんです。その情報をどう使うかはそれぞれの人間が考えればいい問題で、考える機会すら奪う・規制してなにも見せないようにしてしまうのは違う気がするなあ…