heartbreaking.

中年の末路とその記録

「子供さんは?」「まだいません」

結婚すると、どこへ行っても「子供さんは?」と聞かれる。

まだいないんで。なかなかそういうきっかけがなくて、などと返すしかない。ここで「放っておいてください」「子供嫌いなんです」とは言えない… いや、そこまで思わなくとも、心の中では「そういうことは、気軽に聞かないでほしい」と思ってはいる。
…とりあえず、あいまいな笑顔で返すことにしている。

私が30代半ばだから、とりあえず聞いてみても支障ないかな?と、さして深く考えず聞いているのだろう。もしくは、子供がいる場合なら、子供の話でさらに距離が近くなるというわけで、二人の距離をもっと自然な間合いに詰めるために聞いているのかもしれない。

その人にとって、私の姿は、どちらに転んでも希望があるように、見えているのだろう。つまり若いと…
だから、なんでもかんでも悪く解釈してはいけないと思っている。

これが40代や50代の、子供いるのかな、いないのかな、とビミョーな感じの女性に「子供さんは?」と聞くのは、さすがに失礼だと思うし、それはないだろう。

つまり、私がこのまま子供のいないままで、40歳になり、50歳になったときに、「子供さんは?」と聞くような人はいないだろうから、まだ、今は、聞いてもらえるだけヨシとしなければならないのだろう…