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heartbreaking.

旧URL http://kuroihikari.hatenablog.com/

 

自分が加害者扱いされることで、加害者の気持ちも少しは考えられるようになる(自分が被害者だと思ううちは気付かない)

思考 連れ 世の中

夫に話しかけても「ああ…」「うん」しか返らない。表情も冴えなくて、笑顔すら見えなくなって、最後には険しい表情になり、それは私に対する憎悪の表情にしか見えなくなり、ここでようやく私は自分が想像する以上に、事態はかなり深刻な状況まで進んでいると感じた。

…このまま、あいまいにしたままで、自然に問題が解決するなんて到底思えなかった。

よく聞くじゃないか… 夫婦で会話がないという話を。相手の心を救済可能な段階で、ちょっとでも早めに手を打っておかないと、どんなに手を伸ばしても届かないところまで、心が離れてしまったらもう手遅れだよ…
他人に「会話がなくてね」と自虐的に言うしかない寂しい夫婦になりたいかい…?私はそんなのは嫌です!

ノックもせずに相手の部屋に入り「何か理由があるなら聞かせてもらえないかな…?」と、何度もしつこくたずねてみた。明確な理由を聞き出すまで引き下がらない覚悟だった。

そこに転がり落ちてきた、理由に驚愕した… 結婚して三年以上経つが、まさかこの段階で、ようやくこんな真実を打ち明けられるとは…

夫はいまだに、私が結婚前に底辺の仕事をしていたことに、怒りを感じているというのだ…
底辺の仕事をしている事実を告げないまま、体の関係を持ち、性病までうつしているので、そのことを思い出して怒りを感じているらしく…

夫から見れば、私は「加害者」だった… 実際、「たとえるなら僕が被害者で、あなたは加害者だ」と言われたこともある。

自分が被害者だと思うようなことは多々あっても、誰かに「あなたは加害者だ」と言われて、それを本心から受け止めざるを得ないような事態になるとは…

「加害者だ」と告げられてしまった場合は、もう逃げようがない…

人間誰もが、加害者であり被害者でもある。どちらにも成りうる。だから、問題をひとつひとつ分けて考えてゆかなければ、加害者なのに「自分だって被害者だったのだ」というような、おかしな状況が生まれてくる。

過去や未来まで語りはじめれば、誰もが加害者であり被害者でもあるので、現在目の前にある問題を解決することが困難になる。たとえば学校のいじめ問題でも、自殺した被害者の親に訴えられた学校側や加害者たちだってなんらかの被害者であるのだ… のように皆が自分の不幸ばかりワアワア騒ぎはじめると、現実に起こった、何の非もないのに命が失われた問題については、じゃあ誰が誠実に対処してくれるの?って話になる。誠実な人はどこにいるのか。

私はすべての人間に対して誠実になろうとは思わないが、何の非もないのに傷つけてしまった人たちに対しては、素直に「私はあなたから見れば確かに加害者でした」と認めた上で、出来る限り誠実に対応してゆきたい…

結婚前に、底辺の仕事で働いていた事実を隠したままで、今の夫と体の関係をもち、性病をうつしたという罪は… 「あなたは加害者だ」と言われた日からこの背中に背負わされ括りつけられた十字架だ。

自分が被害者だとしか思えなかった時期は、死刑制度には賛成だったが、いざ、自分が誰かに「あなたは加害者だ」と告げられた日には、ちょっと考え方がグラついてしまうな…

現に、罪もない人々を傷つけたことに対して、年月が経つほどに、よりその罪の重さや、その当時の相手の気持ちなどを、冷静に、深く考えるように変化が起きているので…
まあ、すべての加害者がそうであるとは言えないが、こうした気持ちの変化が生まれるためには、加害者の心身共にある程度の休息が必要かもしれない。私の場合は、結婚できたことや、借金を完済できたことで、最悪だった状況から運よく逃れ出たために、今はこうして過去に底辺の仕事をしていた事実を重く受け止めるようになった。

だが、もし私がいまだに結婚もできず、多額の借金を抱えたままで、闇から抜け出せずにいたら、そのとき「あなたは加害者だ」などと言われて、誠実に対応できるかは自信がない。

オカシナ言い方だが、悪いことをした人間に対して、お前は悪いことをしたんだから、もっと苦しめ!当然だ!とばかりに、ひどいことをして、再起不能に近いまでコテンパンに痛めつけて、その上で「反省しろ」と言っても、それはまず無理で、加害者の心中には必ず何らかの禍根が残る。そうではなく、考える時間を与えることが大事だ…

我が家は妙なことに、同じ屋根の下に、加害者と被害者が住んでる状態なわけだが…… 一度でも口に出して言ってしまうと、だんだん、お互いにそんな気持ちになってしまうな… 私は「加害者」なのだな、と気分が落ち込んだままで、結婚生活を続けられるかどうかは不安です。