heartbreaking.

中年の末路とその記録

親や家族に笑顔を見せるのがすごく難しい理由…

本当にいよいよ死ぬな… って思うほど目の下のクマがマジックで書いたみたいに酷くなった状態のときに、俺より仕事の出来ない同僚にコケにされまくったせいで、ああもう働けないと思って辞めることにした。

三日間一睡もできなくて、四日目の朝に「ああこのまま運良く寝たとしても、それはつかの間で、知らん間に死んでるかもな…」と思ったので、救急病院を探して電話で「あくまで自己診断ですが心臓の具合が悪い」と言ってみたものの、結局その病院には行かなかった。なんとなく悪い予感がしたので…

病院はよく選ばないと… 救急病院だからと、それだけで安堵して飛び込むと、後々面倒な気がしたので… 死の恐怖を感じつつ(大げさかもだが)、起きたままで、仕事を続けるのか・辞めるのかの二択でずっと悩んでいた。が、眠ることすらできない状態が今後も続く見通しなら、辞めるしかない、そう決意した途端にぼんやりと眠気が襲ってきてようやく眠ることができた。

悩んでいる最中も、ちらちらと、頭の隅に年老いた母の顔がよぎり、親より先に死ぬことなどありえないのだから、もう無理だと思ったら会社は辞めるしかないだろうとも思った。お金を稼ぐ手段ならばいくらでもあるが、この身は一つしかない。

仕事を辞めることにしたので、だいぶ気分が落ち着いてきて、ようやく四日目にして眠ることができた… ちょうど今、新しく入ってきた後輩に指導している状態で、ずっと緊張状態が続いていて、それは家に帰った後も解けることはなかった。人に教えるということは、本当に疲れることなのだなあと痛感した。

後輩に指導中、「作業を早くしろ!」の一言すらも言えずに「いいよ」とか「大丈夫」しか言えない。そして本当に駄目なときすらも怒らずに笑顔しか出せない自分は… 臆病で、弱いんじゃないか…と(…そんなに人に嫌われたくないのか?と)

つか別に嫌われてもいいんじゃないか… だってその人たちは自分にとってはどうでもいい人たちなわけだし。俺が指導してやってる立場だし…

思えば、親や家族にはあまり、つーかホトンド笑顔見せてない… (親や家族に笑顔を見せるのがすごく難しいのは何故なんだ…)

なのにどうでもいい他人には簡単に笑顔を見せてしまう(すごい自己嫌悪だ)。

笑顔って、俺にとっては防御するための盾でしかない。親や家族の前では無防備状態になって笑顔なんか必要なくなる。笑顔が必要ない状態こそが本当の心許せる状態なのだ… だから、ずっと貼り付いたお面のように笑顔しかないときは全然心が許せていない状態なのだ。

面倒臭い、どうでもいい相手に対しては、とりあえず笑うことで、すべてを解決したことにしたい… もうほとんどチカラ技に近い。柔道で相手をねじ伏せるのに近い。つか俺にとっては親や家族以外のすべての人間がどうでもいいのだ、本当は。だから笑っているだけ。

家から一歩外に出て、ちょっとでも顔見知りにあうとずっと笑ってるなあ… 貼り付いたお面のように。会社でも同僚や上司に話すとき常に笑ってるなあ… 別に何も面白くもおかしくもない状況であっても、だ。

俺は怖いんだよね… 人の感情の機微に触れるのが…

人に嫌われることを恐れている自分。とても親切で優しいように見せかけることでしか人に近づく術をもたない自分。…なんか、さびしい。でも、人間は簡単には変われないから、こんな自分を変えたくても、最初だけは上手くいっていても、すぐに元に戻るから、何度も何度も繰り返す。

笑顔を見せないで付き合える、そんな友が欲しいです…