heartbreaking.

中年の末路とその記録

派遣の営業とラブホに入る寸前までいった話…

派遣社員は営業にとっての駒でしかない
紹介された先の仕事を無難にこなして営業との「信用」を築けた、これなら次の仕事も私に優先的に紹介してくれるだろうと期待していても、次に紹介される仕事はあまり気のすすまないものばかりで、それでもすぐに仕事は見つからないので仕方なくそこに行くことになるけど、簡単な仕事のわりには人間関係が面倒くさい、となると、やっぱり無理なので断る、みたいなパターンが多い。そこで派遣の営業との関係は最悪の亀裂が入るので、もう二度とその派遣会社は利用しない(いや、出来ない)状態にまでなって初めて気づく、派遣の営業との関係はあまり期待しないほうがいいことに。

派遣の営業とラブホに入る寸前までいった話…(あー、あるある…、ねえよ)
前回行った派遣では、営業の車の中で、二人きりになる機会が多かった…

いくら派遣の営業といえども相手は男なので…、長距離を男と女が密室で二人きり状態になるわけです…

道中、ラブホが何箇所か建っているので、入る?みたいに冗談ぽく聞かれたので、はは…って曖昧に笑っていると、本当にラブホの玄関口に車をすすめていて、看板の各部屋の値段を真剣に見てるので(生々しすぎる)、相手は奥さんも子供もいるというのに、こんなことをしても大丈夫なのか?と心配になったけれど、その後どうするのかと思って「えー本当に入るんですか?(まあまあ好みのタイプだったので、それで浮ついていた…)」 顔が笑うのを我慢しながら様子を伺っていると…

「高いな、やめとこうか(笑)」とか言うので、ラブホ代数千円もけちるような男に抱かれるのはこちらとしても勘弁願いたいと思ったので、その日は、ラブホの玄関口でUターンしてそのまま家に帰った。

家で寝ていると、ラブホに入りかけた営業から電話があって、今日は少し早めに出発して○○にあるラブホに行く?…みたいな誘いがあった。え?仕事前にラブホに連れ込まれて一発やられてからまた仕事に行かせるんですか…
疲れていたので、その日は予定があるので無理です、って断ると「ああ、そう…」みたいな反応だった。

その後も何度かその営業との車でラブホの前を通りかかったのだけど、たまたま二人とも「今日はこの流れのままに入ってしまっても、もういいかな」的な考えが車内で漂っていたので、夜、いつもとは違う小道にそっと入り、その先にあるラブホの玄関にむかおうとすると、突如どこからあらわれたのか、タクシーが後ろから滅茶苦茶あおってきたので、なんじゃこのタクシーは俺らをラブホに入れさせないつもりか(!)みたいにムカッとしたけど、もう仕方ないのでそのままラブホを通り過ぎてしまった、その後は車内で微妙な空気となりながら二人とも消化不良気味な思いを抱えて家に帰った。
数日経過して、今度は「よいものを見せてあげるよ」とドライブに誘われたので、「ええー本当ですかあ?」と笑顔で助手席に乗っていると、営業しているのか・いないのかもわからない廃墟か幽霊屋敷のようにみえるラブホの前に車をスッととめられて、このまま入る?って聞かれたので、また「えー?」とか曖昧にしていると、「………」と無言でまた営業は車を発進した。

(私の心の声) 強引にどこへでも連れ込んでしまえばいいじゃない…!嫌な相手の車になど、最初から乗り込むわけがないのだから、何でそこでもう一押ししてくれないの… なんなら今この車内でキスぐらいしたら?

…とかこちらは思っていた。

その後は、夕日が落ちるのをながめながら海岸線をずっと走り続けて、やがて街の明かりが見えてくると、なんだか寂しい気持ちになってきたので、私は自分のことを自虐的に「私なんておばさんだから」とつぶやいてみた。すると営業は「ははっ、おばさんだよね」と笑いながら返してきたので、私の心はグサッと剣で一突きにされた思いで、こんなみじめな思いをしてまで、妻子持ちの男に馬鹿にされて、いいように扱われようとして、もう何もかもがどうでもいいとさえ思えた。
たった一言「おばさんだよね」と言われた、それだけで、もうその人に対する想いがすべて消えてなくなってしまったのです。

寂しい思いで家に帰ると、会話もない夫がリビングでずっとドラクエをしていて、「ただいま」と言っても「ああ…」としか返事がない。あなたがドラクエをしている時間、私は浮気をしようとして派遣の営業と長時間ドライブをして、ラブホの玄関まで車をすすめていたのに、なぜ私に対してそんなに無関心なのですか……

どんなに長く連れ添っていても、こいつはもう浮気などしないだろう、などと安心しないでほしい。貴方が私を束縛という名の鎖でずっと強く!縛り付けていてくれなければ、私はいつどこでどんなふうに変わってしまうかわからない。