heartbreaking.

中年の末路とその記録

B級サメ映画「シャークネード」を1から観ることをおすすめする(後日、修正あり)

間違いが見つかったため、その部分だけ修正しました。女優名を間違えました(すみませんでした) - 2016-04-24

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シャークネード (2013年 アメリカ合衆国のテレビ映画) 尚、これはDVDの裏ジャケットでネタバレされていたシーンの一部。

“シャーク・トルネード” 略して、“シャークネード(サメの嵐)” その名を知ってから、どんな映画なのか?…それが気がかりでならなかった(気になっていることを伝えた記事)。

100年に一度というほど大量発生したさまざまな種類のサメたちが、メキシコ湾の海上に発達した積乱雲により生じた竜巻に、海水と共に巻き上げられる。遠目から見たその様子は、サメたちが竜巻と共に回転木馬のようにまわっている、これは、何の予備知識もなくいきなり観ると口をあんぐりとあけたまま目が釘付けになるだろう……

やがて遠心力の軌道から勢いよくはじき出されたサメの巨体は、水流の上をサーフィンしながら地上の人間たちに向かい突進し、餓えのままに食らいつく。それに対し、主人公たちは人々を救うため勇猛果敢に立ち向かう、その武勇を楽しむ作品。

特筆すべきは、主人公のズバ抜けた身体能力と見た目のカッコ良さで、それはアクションゲームを彷彿とさせる。
サメ戦では、次元並みの射撃能力、五ェ門並みの切断技、ルパンのような不適な表情も見せる、そんな活躍がとても輝いていた…… もっと見たいので、シャークネード カテゴリー2も迷わず購入。いずれも今ならアマゾンで1,037円。

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チェーンソーでの唐竹割りだが、飛んできたサメが作中の形状とサイズからアオザメの大型の個体(135kgほど)、トルネードが作中の描写から最大クラスであるF5クラス(秒速114m~135m)だと仮定した場合、 「最低でも時速410kmで突っ込んできた、相撲取り並みの重量があるサメを微動だにさえせず一刀両断した」
シャークネードとは (シャークネードとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

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「飛んできたサメの群れをハンドガンで一発も撃ち漏らさず撃墜」
シャークネードとは (シャークネードとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

サメCGを増量した2作目以降のほうがパワーがあることはネットで得られる情報で明白だったので1と2どちらを買うか迷った。そこで気がかりなことが一つあった。それは全編通して同じ俳優を起用していることで、1作目は、このシリーズを楽しむために、はずせない基礎部分だという確信があり、スルーできなかった。なんと3作目では宇宙も舞台になるらしく……このシャークネードシリーズが一部のB級サメ映画好きを熱狂させている!?らしく、今後1年おきに続編が出るようです(期待)。

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ヒロイン役のタラ・リードさんキャシー・スケルボさん、単なるお色気要員ではなく、戦うヒロインしてます。時々ハスキーにかすれる程良い音域の声が、とても魅力的。
スミマセン間違えました。タラ・リードさんは主人公の嫁役をしている人で、こちらも魅力的な女優さんです。以下は嫁役のタラ・リードさんについてですが、 余談ですが、彼女の魅力の一つである胸ですが、この映画に出演するより前の、2004年に豊胸手術・脂肪吸引を経験しているらしく、精神的な苦悩があった様子(だから体の露出が少ない)。別段驚くことでもなく、ハリウッド女優の多くは豊胸手術をしている(私も経験しておりますので、豊胸に関するお悩みなら、ご相談ください)。
タラ・リードの体がヤバすぎる! _ Celebee

サメCGはショボめですが、過去に見た「メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス」や「ダブルヘッド・ジョーズ」よりはマシかな。俳優たちの表情、声、しぐさ、すべてがキマッている。チープさを突き抜けて、クールだった。嫌悪する俳優が一人も見当たらない。

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序盤に登場する初老の男が、バーのカウンターチェアでサメを撲殺するシーンは、長年ゲームに慣れ親しんでいるゲーム魂がザワついた。野球バット(木製) 持って走り出す仲間もいる(柄でサメの鼻を叩いている)。主人公たちは局面に応じた考えの切り替えが早い。そして私はゲーム好きな感覚をもって、この映画を違和感なく受け止めていた。
なんでも目に入る物体を武器にして戦うので、序盤から掴みはオッケーなノリだった。

制作費の関係か、サメ実物と、サメCGを交互に使い分けており、人物とサメを同一画面に捕らえた攻防を描いているのは一部のここぞというシーンのみ。ほとんどは、人物の表情とサメCGを交互に見せられることが多い。だが、俳優たちが迫真の表情を見せてくれるほど、B級映画は面白くなる。

きちんと家族愛も描いている。それが苦手な人でも、おそらく許容できる範囲に、くどくならない程度に(家族愛の過剰な押し付けは、自分的には勘弁してくださいになる。これは作品全体を愛するために、非常に重要なポイントとなる)。

結末では、トレマーズのガンマニアのマイケル・グロスの、あるシーンを思い出した。終わりも、ずるずると無駄に引っ張らず、潔く、文句の付けどころがない。

以下は、冒頭に出てくる漁船について調べました。

この映画は、メキシコ沖でサメを乱獲中の、密漁船の船長と、アジア系商人の、交渉風景から始まる。なんのためにサメを獲るかというと、アジアで高級食材として需要の高いフカヒレを売買するため。

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サメのヒレを船上で切り取るシーンがあるが、その行為も含め、2000年以降、アメリカでは大西洋とメキシコ湾において法規制されている。ヒレ部分を船上で切断したのち、生きたまま胴体を海中へ捨てる漁法「フィニング」が行われていることも原因。胴体のみでサメは泳ぐこともできず死を待つのみとなる。そんな想像をすると、いくら人間を襲うサメでも同情心が沸いてくる。こうした感情面に加え、将来のサメ絶滅までを危惧しアメリカでは、2010年以降フカヒレ採取を禁止している(私は別に愛護精神もないですし、どちら側でもないです念のため)。
映画では、このあたりは割愛されているが、同作品の小説できちんと説明されていて、それは以下で確認できる。

シャークネード サメ台風 - サンダー・レヴィン - Google ブックス

“シャークネード”のメイン舞台はカルフォルニア州にある都市ロサンゼルスで、アメリカでいち早くフカヒレ売買と所持を禁止した州になる。同州では、2013年まで“在庫”のフカヒレなら売買が赦されていた。冒頭では、グレーゾーン期間に高値で一気にサメを売買するための交渉をしている。このような流れが起こっていた2013年に、この映画も製作されている。映画をただ漠然と観るのではなく、それをきっかけに背景を調べてみるのも楽しい。意味をある程度わかって観るのと、わからずに観るのとではチョット違うのかもしれない。

参照

シャークネード カテゴリー2の感想+日本語吹き替えのほうが、内容を細かく理解することができる。(2016-04-24)