heartbreaking.

中年の末路とその記録

今まで読書が苦手でしたが、トイレや車内でも読んでます。

読書がとにかく苦手でしたが、最近、あることに気付きました。読書を気負いすぎていた。もっと身近に、服をまとうような感覚で取り入れてゆけばいいと。いや、皆さんそうしてるのでしょうが、今頃気付きました。

生活に自然に取り入れてゆく。一番落ち着くのは二人掛けソファのひじ掛けの部分に頭を置いて、仰向けに寝ながら読むことですが。たとえばトイレに籠る時間や、会社に行く途中のコンビニで車を停めて本を少しずつ読み進めています。無理出来るときは一気に読み進めてしまうけど、疲れてる時は少しずつ。

特に仕事前に車の中で読むのが良いです。10分でも15分でもいいです。今は以下の、猫の本を読んでいますが、猫を愛する著者の優しさを想うと、目が涙であふれていた。アクセル踏んで職場に向かうまでの道中も、朝のわずかな時間に充実感を得られたことの心地よさで、仕事も頑張れました。

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「猫のいる日々」は、猫好きな方なら是非読んでいただきたい良書でおすすめしたいです。

何故、今まで読書が苦手だったのかというと、ある時期は、人の意見を取り入れるだけの精神的ゆとりがなかったことが挙げられます。

著者の考えがわずかでも自分にとって不快なものであると、その本は即、ごみ箱行きです。そこで、読むのが終わってしまうのです……

どんな人生歩んでるのかも知らない(知りたくもない) 他人の書いた文章から漂う感情を理解するのが嫌で嫌でたまりませんした。

ですが、歳をとり、ある程度のことには寛容になれるよう、心情が変化してきたような気がします。嫌なものも、飲み干してゆかねば。映画・ゲームだけでは補いきれない、私の脳内に不足している思考の豊かさは、本を読むことでしか得られない。

今なら、苦手だった読書に取り組めるのではないかという気がして、本屋へ行きました。

いきなりハードルの高い本を選ばず、比較的読みやすいミステリーものから徐々に慣れていこうと思いました。

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「連続殺人鬼 カエル男」

いつも殺人事件のニュースで目が釘付けです。ある意味、不謹慎ですが、殺人事件は最高のエンターテイメントで身近です。一気にのめり込んで、空き時間だけで2日で400ページを読破しました。これが自信になりました。しかし、読んだ後で、何が残るというわけでもない。これを続けてブログの文章が上手になれるのかどうかもわからない(それが理想だけれど)。ただ読んだという小さな達成感を積み重ねれば、人生が少しずつ豊かになってゆく気がして……この本を読んだ感想などはどうせ大したものは書けない。どんどん次の本を開いていこう。

私にも読書ができる。でも新書を買う余裕はもうないので、急いで古本屋に行きました。そこで買ったのは以下です。

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「スパイ武士道」

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「江戸の暗黒街」

鬼平犯科帳シリーズで有名な、池波正太郎さんの本です。

スパイ武士道は長編です。江戸時代、貧乏な藩の中に、なんと八万両の遺金が隠されていることがわかり、その真偽を探れと幕府の密命を受けた主人公が、幕府と藩の思惑それぞれを注意深く探ってゆく。そんな中でも主人公は女との逢瀬も欠かさない、人間味のあるやりとりも多く、まるで映像が頭に浮かぶようで……早く読むのが勿体なくてこれは少々時間かかり、読破に3日ほどかかりました。

江戸の暗黒街は短編集ですが、すべての話にほぼ共通してある男の名を聞くことになる。その男は影の世界を牛耳る、江戸の暗黒街の元締めで、その大親分の懐の中で繰り広げられる、小者たちの殺人・逃亡・そして数奇な再開に翻弄される姿を描いている。特に面白い点は、悪人だった者がやがては善人のようにふるまい、善人だった者が悪人として生涯を終えるなど、善悪が、一人の人生の中で、流れゆく時間の中で変化してゆくが、結局運命は変えられないなど、深みのある話ばかりで、これもじっくり読んで、やはり3日ほどかかりました。

こうして本を読んでいると気付く。日本語ですら知らない言葉が多い。ブログに打てるのは、あくまで、日常会話で使用する言葉の繰り返しのみです。

文字間を効率的にあるいは魅力的に、いや華麗に……埋めることの出来る、まだ知らない言葉が辞書あるいは本の中にたくさんあるが、屍のように、ほとんど使われていない。かといって、その日常会話で使うことのない言葉をブログの文章内に取り入れても、おそらく多くの読む方にはわからないだろうから、大勢にわからない言葉を過度に使うのは、ただ格好付けたがるだけで親切ではない。ブログは今まで通り感情に素直に打つとして、新しく知る言葉は無理して取り入れようとしないほうがいい。