heartbreaking.

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幾夜の妄想を経て、好きな人に、待ってようやく抱かれた時の気持ち。

息が詰まりそうなこの想い。……浮気してしまった。この人と。

まるで、叶わなかった過去の片想いが再来したような想いを持て余している。体が、思い出すだけでどうかなってしまいそうで……思い出すと胸が苦しい。息が詰まりそうな時もある。

私のほうがその人を好きだと自覚して、まるで病気になってしまったかのように、その人を感じた時間を思い出しては、今も一人でふるえている。

助けてくれと言いたいほど好きで好きで毎日その人のことを考えているが、お荷物になりたくないのであまり頻繁にメールは送れない。

クリスマスも近いし、外はとても寒いので……何処に行くのかということで、話をする場所は車の中以外にはラブホしかない。門をくぐる直前まで、本当に入るのかどうかはわからないので、私のほうも無難な話を時折上手く混ぜていたが、余計な話をしすぎたのでホテルの前をうっかり通り過ぎてしまい、嗚呼どうなるのかなと思ったら、その先でグワオーンとカッコイイ車をUターンさせて目的地に向かう姿に男らしさを感じてしまった……嗚呼この人、とにかくカッコイイです。運転もとても上手で、駐車する姿を横目で見ながら、この時点で濡れた。

前回会った時に何度もラブホの前を通り過ぎたけれど、そんな気配まったく感じなかった……それが、どうしてそういう気分になったのかということは、わからないままだった。

部屋を選ぶ時にも、本当にいいんだろうか、彼氏の信用失うと思いつつ、好奇心に勝てなかった。私は駄目な人間です。二人を同時に好きになってしまうことってあるんでしょうか……

その人と趣味が合うところが見つかったので、それについて話している間は全然その後でそんなことする雰囲気でもなく、なにもせずに、二人で話すためにここに来たのかな、なら煙草でも吸うかなという感じで断りを入れて火を付けた。で、相手が先に浴室に消えてくと、体を洗うってことは、えーと、なにかするのかなと、想像付くけど、その人が本当に何考えてるかわかんないので混乱もしていた。一人残され平静ではいられなくて、ついにこんなとこに来てしまったんだが……彼氏がいるのにいいのか、いや絶対よくない。

そして自分もシャワーを浴びて、洗面台の前でどうするか悩む。今度は彼氏のことではなく、単純なことで悩んでいる。いきなりバスタオルだけ巻いて私を食べてくださいとばかりにジャジャーンと登場なのはやる気満々すぎて怖い。とりあえず下着も身に付けガウンを羽織り、相手がこれまた何考えてるのかわからない普通な表情でテレビを観ているベッドに、少し間隔を開けて隣に座ってみた。

どうでもいい番組が流れていた。照明はまだ明るい設定で、とてもそんな空気ではない。

同じベッドですぐ隣にいるのだから……そうなることは予想出来ていても、タイミングがとても難しかった。それは、ここまで来て、嫌われたくないという想いがそうさせていた。

手を繋ぐ、体の何処かに触れる(いきなり?それはマズイんでないか)、抱き着いていいですか?と問うてみる(なんで?と聞かれたらどうしよう)、勇気がないので自分の脚を少しずつガウンから自然な動作ではだけていった。

とても怖かった……

このまま何もなかったらそれほど自分は魅力のない人物なのかとその日はノイローゼ気味になる。

まるで大昔に片思いで終わった人と一晩中自分のベッドで寝ていて、指一本触れられなかった壮大な悪夢が蘇る瞬間もあった。

もう昔の私とは違う。

抱き合えば、幾千の言葉を紡ぐのに悩むより、互いの気持ちが少しは解るようになる。そう信じている。だけど、あと何分我慢したら……

追い詰められる。相手は会社の人で、だから言葉に気を付けなければ……

嫌われたくない。

その迷う時間が、気持ちを滅茶苦茶高ぶらせていた。

照明の加減を変えよう的な流れになって、部屋を薄暗くしたら、急にガラッと空気が変わって、二人の間隔がなくなって、抱かれていた。あっという間だった。

その人が、この体を覆うように体勢を変える時に、……体がゾワワアッ……ってなった。こんなのは、初めての感覚だった。

好きな人に、待ってようやく抱かれた時の気持ち。

覆いかぶさってくる直前に、彼氏いるの的に聞かれたので正直にいるって答えたけど、そういうことになった……

自分がいけないことをしている自覚はあった。今付き合っている彼氏とは上手くいっていて、セックスも会う度にしている。それで充分だと思っていたのに、この人が私に声をかけてきてから、世界が一変してしまったように感じる。

体も心も抗えなくて、新しい感覚を追い求めることに頭を付いてゆかせるので精一杯だった。

とにかくその人が上手だった。

指先でなぞられて気付くほど、ぬるぬるになっていて、恥ずかしかった。

片想いで終わってもいいかと諦めかけていたので、こういうことしてるのが、信じられなくてかなり混乱していたかもしれない。

相手にはあまりこういった気持ちは伝えないようにしている。

借金もあり仕事内容も大したことしていない自分は、その人と釣り合いのとれる存在ではない。準備は整っていないし、これから先その人に言える時が来たとしても私は老いている。想いを言えない自分が苦しい。

好きな人のそれが、自分の体の中を一定のリズムをとりながらかき乱している時に、自然と腰が動いてしまっていた。

迷いなく喉の奥近くまで銜えながらこの人のことを好きだと感じた。相手が願うなら一日中銜えてもいいくらい好きなのだ……

ただ興味があるというだけで、ここまで毎日その人のことを考えるようになるだろうか……

よくわからないことのほうがまだ多くて、この先どうなるのかはわからない。私がその人にとってどんな存在かということよりも、会えなくなることのほうが怖い。

どうでもいい相手だったらこんなの迷わない。

すみません、これはフィクションです。浮気はしてません。お、俺の文章力ならばこんな妄想話簡単に作れますんで……