heartbreaking.

中年の末路とその記録

自殺する前に、その部屋を出よう。

元気が出ない。疲れた。なんで生まれてきたんだろう。もう人生閉じたい。

そんな風に思う時って、たとえば恋人がいても、浮気していたとしても、家族が元気でいてくれても、そうなる。その気持ちはどうにも止めることなどできない。

勿論、そうした人との関りに乏しく、誰にも愛されず、抱きしめられず、心を閉ざした人なら尚更……

心の中に、ふと、悲しい風が吹き始める時、すべて諦め投げ出して、眠りますか。

本当に、自殺を試みますか。

停滞した同じ空気の中にひとりでいると、色々なことを考えて、それ以上考えるのを止めた時、考えなくて済む場所へ行きたい……そう思う。

本当に死ねば考えなくて済むのか。

そうは思えなかった。だから生きている。

終わりのない人生の問いに、ひとりで質問を投げかけ、ひとりで答えを返し、生きる理由をそれなりに導き出すが、ひとりで出来ることは限界があった。

停滞した空気の壁を突き破り、新しい風を呼び込むことで、生きる意味はその時々に生まれてくる。

生きるために必要なのは、次も逢えるっていう、誰かとの「約束」なんだ。

それがあれば、生きてゆける。

常に、新しい人との関りを求め続けている。

刺激のない、同じ空気の中にいては駄目だ。

さあ、飛び出そう。この停滞した部屋の中から。

殻をブチ破るんだ。

自分の性格も見た目も拘りもなにもかも変えることはできなくても、こんな自分を認めてくれる、必要としてくれる人はきっと何処かにいる。

それを探す旅に出るんだ。いつでも今が始まりなんだ。ここから始まるんだ。