あの日を最後に連絡が途絶えてしまった
否、自分が置き去りにした……
あの世界に置き去りにした
全ての回路を切断し繋がりを絶った
それはいとも簡単な別れだった
会いたくなければその場所 に
行かなければいいそれだけの話だ
もうその姿では二度と会うこともない
それ以外の姿を選択すれば済むことだ
簡単なことだ
性格はいくらでも仮面を被れる
男にも女にもどちらでも
仮面を被って演じればいい
たとえすれ違ったとしても
姿がまるで違う自分に気付くはずもない
何人 傷付けた…?
何人 裏切った…?
何度も何度も違う姿に生まれ変わりながら…
そしてそんな繰り返しにももう疲れた
何度生まれ変わっても何も変わりはしない
もう淡い幻想を抱くのは辞めにして
この世界から抜け出すしかない
そんなときに貴方に出会った
最後にもう一度だけこの世界で生きてみようと思えた
仮面は捨てありのままの自分であろうと努力した
でも無理だった… そんな努力は裏目に出た
貴方のことは嫌いでは無かった
でも好きでも無かった
貴方という存在は自分にとって曖昧な存在だった
だんだんどうでもいい存在に思えてきた
そのどうでもいい存在の貴方に
自分が変えられてしまうのが怖かった
だから貴方を置き去りにした
あ の 場 所 に
貴方のお話は本当だったのかそれとも嘘だったのか
離れてしまった今となっては尋ねることも出来ないけれど…
あの世界で貴方にお話したことは全て本当の話
だから
これ以上全てを話してしまえば自分は空っぽになってしまう…
あんなに手放したかった辛い過去さえも
こんなに簡単に曝け出してしまうことは
自分が… 許さない…
曖昧な場所に捨てられるほど簡単なものではない
全てを貴方に話してしまう前に…
自分が抜け殻になってしまうその前に
貴方をあの世界ごと 全て 消 去 し た
もうあの場所に戻るつもりは無いけれど…
貴方の心を踏みにじってしまった罪悪感だけがほろ苦く残り
そして本当の孤独に今気付く
仮想 と 現実 の 境目など 無い
goo blog funamushi2 - 2005-01-30 00:00:35 コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )