heartbreaking.

中年の末路とその記録

生きるか、死ぬか。

弱者に残された選択肢はいつでも二択で、生きるか・死ぬかだよ。俺は過去の記憶が辛いけど、死にたくない。生きていたいんだよ。なのに俺が、ちょっと弱音を吐いたら「じゃあ死ねば」とか「俺にどうしろってんだよ、その虐待した相手を殺せってのか?」とか・・・ 俺の悩みを聞いてくれたリアルの人間は皆、生きるか死ぬかの即決を求めてくるんだよ。俺が弱くて、死ぬ勇気も無いのを解っているから、簡単に「死にたいなら死ねば」とか言うんだろうね。

俺が介護してる障害者の親に、虐待の記憶が辛いんだと打ち明けても、「もう、いい加減忘れろ。いつまでも思い出してたらアンタが辛くなるだけだ」って答えが決まって返ってくるだけだ。俺は、忘れようと思って生きてきた。思い出したくて、好きで思い出してるわけじゃない。この記憶は、俺の下半身に焼きつくように刻まれた痛みだから、大人になって愛し愛されたヤツラには永遠に解らない苦痛なんだよ。

「そのうちイイ人が見つかるだろ」とか、簡単に気休めを言われると腹が立つ。そもそも、俺を飢えた獣の住処に送り込んだのも、今、介護してるオマエだよ。俺がマトモな恋愛も出来ないほど、追い詰められて生きている、この苦しみを知りもしないで「それはアンタが奥手でバンバン外に出ないから、出会いも無いんだよ」とか言うなよ。

最初から、俺など生んでくれるなよ。産まれていなければ、こんな得たいの知れぬ苦しみを背負う事も無かった。

人は、愛し・愛される事で、生きて、そして生かされるイキモノなんだ。愛される為に必要な健全なる肉体を当たり前のように享受する、お気楽で、お幸せなヤツラを、生き埋めにしてやりてえんだよ。毒ガスで殺してやりてえんだよ。妊婦を見ると、腹をかっさばいて、中の赤子の体に包丁を何度も突き立てて、靴底で踏みにじって・・・男と女の愛し合った結晶が潰れる音を聞きたいんだよ。

俺の目の前でイチャイチャしてんじゃねえよ。あー・・ムカツクムカツク・・。病院からタオルの山抱えてバイクで走ってると、自転車で体をピッタリ寄せ合い幸せそうな笑顔でイチャついてる男女を見て・・・死にたくなった。バイクで突っ込んで跳ね飛ばしてやろうかと本気で怨んだ。・・・・寂しい。憎い。幸せそうな男女を見るたびに、自分の存在が、すごく無意味なものに思えて泣きたくなる。消えたくて、この厄介な感情ごと打ち砕いてバラバラに壊れてしまいたいのに、死ぬ勇気も無い。

俺を、いつまでも苦しめ続ける、身内の男の娘の名を闇の中で何度も何度も繰り返し・・・ 

俺は、この苦痛を、同じ苦痛を、娘に味合わせてやりたい。泣き叫ぶ幼子を犯したい。俺は幼児性愛者に犯されたくせに、この恨みを完全に晴らす為には、俺が幼児性愛者になって、娘を犯すしか無い。あいつの遺伝子が受け継がれ、俺の遺伝子が孤独に絶えるのは許しがたい。完全に、あいつの遺伝子を根絶やしにする為に、あの娘の存在が疎ましくてならない。俺の怒りは、あの男の娘がこの世に存在する限り、納まる事は無い。簡単な事だ、今すぐ狂ったまま、この場所を飛び出せば済む事だ。

人を殺すのは簡単な事だ。なのに俺は死ぬ勇気が無い。殺す幻想だけを、生きる糧に、しけた現実世界を亡霊のように生きているだけだ。現実世界で、恋してないと、己の存在がどうしようもなく希薄に感じる。負けてるわけじゃないのに、常に劣等感に苛まれている。突然、理由なくキレる。子供のように。もう30近いのに、俺はいつまでこんな事を繰り返して生きてゆくんだろうな・・・

あー・・違うな。殺すか、死ぬかの二択なんだ。それを叫ぼうとしてたのに、文字を打ってる途中で、一番叫びたい事が完全にアタマから消えていた。この気持ちを文章で伝えきる事は出来ない。

goo blog funamushi2 - 2006-02-05 2006-02-05 20:50:54