heartbreaking.

中年の末路とその記録

心が引き篭もりがちな人は、自分に対する「理想」が高すぎる

ずっと部屋に引き篭っていると、なぜ外に出られなくなるのか。

それは、自分が自分に対して描くイメージと、現実に変わり果てた自分とのギャップを認めたくない証拠だ。

部屋の外に出ることを恥ずかしく・消えてしまいたいように感じるのも、自分が自分に対して妄信している・最も輝いていた頃の自分のイメージのみに毎日浸りきっているからであり、

部屋の外に出る事は=自分ですら認められない現実の自分を、まだ準備できていない不完全な状態のまま外界にさらす行為でもある。これを恐れているから、部屋からいつまでたっても出られないまま無駄に年を重ねてしまう引き篭もりの大人が増えている。

毎日、部屋の外に出て他人と接触している人は、ある程度、自分をさらす心の準備が出来ているから引き篭もりにはなりにくい。継続的に、外の世界と接触することが大切なのだ。部屋に閉じこもる時間が長くなればなるほど、外界に自分の現実の姿をさらけだす為の準備が困難となってくる。ぬるま湯のような怠惰な毎日を楽しんでいるようでも、目に見えるところでも、目に見えない部分でも、確実に貴方は老いているのだ。

見た目の良し悪しに関わらず、心が引き篭もりがちな人が多いのは、自分に対する「理想」が高すぎるからだ。ある意味、潔癖症かもしれない。他人や、物に対してではなく、自分自身に対して潔癖症すぎるのだ。

部屋に閉じこもる期間が長くなるほど、自分に対して「完璧」さを求めるようになる。完璧な自分でなければ、外の世界にさらすことはできないと、自らに、異常なほど高いハードルを課してしまうのだ。

毎日、部屋に篭りながら、自分の心ばかり見つめて過ごすと、自分に対して抱く、幻想的なイメージがわきあがってくる。毎日部屋に閉じこもるほど、その自分に対する幻想的イメージが強固なものとなる。自分自身の真の姿からも現実逃避しているから、いざ外界に出て他者と接触すると、現実の自分についてちょっと指摘されただけで被害妄想に陥りやすい。現実の自分を受け入れる事が出来ないまま生きているから、他者の視線を殺人光線のように感じ、誰にも気を許せず、人を疑いやすい。

自分の顔を、鏡で何度見たか。綺麗とか不細工とか以前に、自分のあるがままの顔を毎日、確認し、認証しているか。自分の、だらしなくゆるみきった顔から逃げていないか。不細工でも、やる気があれば、顔はひきしまってくる。それ相応の顔になってくる。

どう足掻いても人生やり直すことなど出来ないのだから、今ある地点から、自分の真の姿を自分が認めてゆくしかないのだと感じる。

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goo blog funamushi2 - 2006-12-22 08:32:00 コメント ( 17 ) | Trackback ( 0 )

コメント

追記 (hashigotan)
2006-12-22 09:21:34
自分の顔を、鏡で何度見たか。
俺も整形手術した自分の醜い体を、あまり直視できないけど、ちょっとずつでも自分が楽になれるように、ケアをしている。日々の小さな積み重ねが大事なのだと感じる。
生まれ持った形は治せないが、雰囲気を変えたり、清潔感を出したりすることは出来る。たとえ誰にも愛されなくても、一生ひとりでも、自分だけは自分を認めてやりたいと思わないか。
というわけでバイトに出かけてくる。

こんにちは。 (noah)
2006-12-22 11:40:02
自分に対して自分をどう認めてあげたらいいんだろう。
と少し前考えていました。。
認め方いかんによってはさらに、周りとの交流を阻む気がして。。
最近は、とにかく、自分はできる子って言い聞かせてます。。。

ひさしぶり (dingo)
2006-12-22 13:02:33
いい記事だな。

Unknown (ユタカ)
2006-12-22 13:28:05
この文を読んでいてああ、これは傲慢というものだなと思いました。根底にあるのは、自分がとても素晴らしくできる人間だということなのかもしれないと考えたからです。できて当たり前だというような。はしごさんのことじゃないですよ。ひきこもる人たちの心理をこの文章から得て考えたということです。

こんにちは。 (aki)
2006-12-22 15:59:33
そうかもしれない・・・。

続き。 (aki)
2006-12-22 16:32:23
と、記事を読んで落ち込むこと自体が傲慢なのかも。
いつも心やさしい自分、人の役に立つ自分、純粋な自分でありたいと、私は思っているのかもしれない。
これって傲慢(余計なお世話)だし、先に自分をなんとかしなくては・・・と思ったのでした・・・。

noahさん、こんばんは。 (hashigotan)
2006-12-23 00:00:04
noahさんのように働いている人の中にも、休日はどこにも出かけず部屋に引き篭もっている人もいると思うので、そういった人たちは通常よりも仕事が出来るにも関わらず、自分に自信が持てないから、どうにも周囲となじめなくて、集団の中で孤立した自分に苦しんだりしているのだと思います。
そういった人たちの中にも沢山、引き篭もり予備軍が居ると思うので、むしろ今無理をして働いている人たちこそ、ある日突然、坂を転がり落ちるように引き篭もってしまう可能性もあるので、要注意だと感じます。
俺がまさにそういった感じで、過去に何度も引き篭もってました。(今もまだ引き篭もりに近い状態です。
コメント有難うございます。

dingoさん、こんばんは。 (hashigotan)
2006-12-23 00:00:50
いつも有難うございます。(としか言いようがないのですが、、

ユタカさん、こんばんは。 (hashigotan)
2006-12-23 00:01:32
引き篭もり生活から何とか自分を立て直したいと思いながらも動けないでいる人に対しては、周囲があまりキツく注意するのは逆効果で、本人が自力で立ち直れるように、さりげなくサポートしてあげる事が大切かもしれません。
初期段階の引き篭もりなら、周囲の者が厳しく突き放すことによって目を覚ますかもしれませんが、 
引き篭もり生活が長期の場合は、「醜形恐怖」という症状になり、自分は醜くもないのに、醜いと思い込むようになったりもするようです。
また自分は臭いのだと思い込んでしまう「自己臭恐怖」というものもあるようです。引き篭もりの人たちは、長期になるほど、そういった状態に陥ってるんじゃないかなあと危惧しています。

akiさん、こんばんは。 (hashigotan)
2006-12-23 00:03:58
実際のところ、人はそんなに他人の事など気にとめていないものですが、引き篭もり生活が長引くほどに、「人はこんな自分をどう見ているのだろう?」と、そればかりが気になるので、過剰に自分を良くみせようと無理をして無駄に神経を使いすぎてしまうのかもしれません。俺も似たような状態なので。
人の目を気にしないという事は無理ですが、どんな視線にさらされても、自分を見失わず、自分は自分なのだと心の中で繰り返しながら、世間の荒波をかいくぐってゆかなければならないだろうなと感じています。
まずは、自分に出来ること、ささいな事からでもいいので、それを毎日繰り返して、身なりを清潔にすることが大切かもしれません。俺は気分が滅入ると風呂にも入らないで部屋の中でうずくまっているので、そうゆう時は外に出られなくなってしまいます。

よる日記 (marco11)
2006-12-23 03:14:27
俺がはまってる作品です。
最初に戻って全部読むといいですよ
泣き虫の「よる」が箱から出る話です
既にご存じなら、失礼
http://yoru.asks.jp/

marco11さんへ。 (hashigotan)
2006-12-23 11:13:54
そちらのサイトは、marco11さんのはてダ経由で知ってました。スクロールが大変なので、絵本向きかもと思いました。
asksの人たちは、他のブログサービスの人たちとは雰囲気が随分異なりますね。

よる日記読みました。 (aki)
2006-12-23 19:17:27
まだ一部しか読んでいないのですが・・・
不覚にも涙が出そうになりました・・・。
(心が弱っているからか?)
marco11さんに感謝。

akiさん、こんばんは。 (hashigotan)
2006-12-23 22:11:59
akiさんは、ああいうのが好きなんですか。俺のブログは、よる日記を紹介するためのブログではないですし、この記事の主旨から脱線するのですが… 
ああいう世界に囚われすぎてしまうのも、引きこもりから脱出できない人を増やしてしまうと思うので適度に客観性を持って読んだほうがいいでしょうね。

こんにちは。 (aki)
2006-12-25 09:37:47
記事の趣旨から脱線してしまいました。
心が弱っていると、ファンタジーが入ったものに惹かれてしまうのです・・・。
また客観性を失っていました。
逃避癖がついているのだと思います。
そこをどうにかしないとですね・・・。

akiさん、こんにちは (hashigotan)
2006-12-25 18:42:09
時には現実逃避も大切ですが、あまりそれにどっぷり浸かりすぎると抜け出すのに時間がかかるようになるので、ある程度その世界に浸る時間に制限を課して、現実を直視する時間もそれと同等もしくは、それ以上の時間を持てるように、時間配分に気をつけたいですね。(自戒も込めて。

よる日記を見て泣くのは (Marco11)
2006-12-25 23:13:20
心のある人間として、あたりまえ
今の時代、社会において
繊細で美しい心が弱っているのも、あたりまえ


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