うつ病などの精神病の「病名」は、加害者には有利に働くけど、被害者には不利に働くので取り扱いに注意が必要です。加害者は犯罪の罪を軽くするために、うつ病などの精神病名を利用できるメリットがあります。対して、被害者が精神病の場合は「狂言だった」と扱われる危険が高いからです。
俺が精神科の世話になったら、「やっぱり頭が可笑しかったんだ、狂っているからお金欲しさに嘘をついているんだ」と決定的な烙印を押されてしまう危険が高い。
加害者と被害者の力関係も、大きく作用してくる。俺の場合は、加害者の親が一族の長男であり、俺の親は三男だから、当然だが祖母は老いた自分の面倒見てもらう長男の一家の言いなりになるしか選択肢がない。だから俺は被害者であるにも関わらず、長男の権力によって上から強引に黙らされたような格好になっている。こんな理不尽があるか…
身内の争いは、何が善で何が悪か、それを正しく判断出来なくなる。身内の中で性犯罪があった場合もそれを公に出来ない、身内の恥は身内の中では悪であるが、それが身内の枠を超えて世間の目に触れてしまうとそれは俺の恥にも成りうるわけだから、ここらが難しい。弁護士も「時効を過ぎているから、あとは当事者間で納得できる被害請求額を決めるしかない」という事で、妥当な額としては500万くらいだろうという事だった。(この時点で俺がPTSDという症状である事については、俺自身知らなかったので弁護士にも話してはいなかった)
500万の被害請求書をパソコンで打って加害者の一家に送ったのだが、長男の息子(俺を虐待した男)がショックで拒食症になって働けなくなったので会社が借金もぐれだから、という理由で、祖母が泣きながら100万を俺に支払ってくれた。
加害者の男の金ではなく、なぜか祖母が俺に責任を感じたらしく、金を「会社の資金から」調達して俺に支払ってくれたようだ。加害者は3000万以上は貯蓄があるらしいのだが、俺にはビタ一文払わなかった。そうやって、自分だけ哀れんで、辛い辛い言ってれば許されると思ったら大間違いだが、身内全員がこの加害者の男を守ろうとしているので、俺が一族から阻害されているような状況。電話をすると、俺の親が苦しむので、俺はもうこれ以上加害者の一家に罪を問い詰める事が出来ない。父親にはすまないと思っている、老い先短い実の母・そして兄達と対立関係になってしまい、孤立無縁な状況なのだから。
でも幼い頃の俺の人権について、身内の皆がもっと真剣に考えて欲しいとは思っている。俺もこの年齢になって、ようやく過去の自分の悲劇を客観的に考えられるようになった。もっと客観的に過去の自分を見つめられるようになりたいのだが、足を引き摺りまわされて虫けらのように扱われた記憶を「過去の出来事だから」という事で片付けられるものだとは思っていない。
現実世界では俺がそれについて語るほどに、「そんな破廉恥な」「恐ろしい」とか言いながら俺を恐れて誰も俺に近付けなくなる。俺が犯罪について語るほどに誰も俺に近付けなくなるから、最終的には俺がいくら話しても誰も聞いてないという状況になる。
被害者にとって不利な方向へと、世の中のあらゆる「常識」が悪く作用してくるんだ。そんな被害者を救えるのは、「金」だけなんだ。だけど被害者がそれを口にすれば、「目的は金だったのか?」と逆に厳しく糾弾されてしまう場合も多い。俺もそうだった。でも仕方がないだろ、もう解決出来るのは金しかないんだから。
加害者の母親に「いくら欲しいの?」って聞かれたのは、正直かなりショックだった。じゃあ、金以外の一体何で俺に償いをしてくれるっていうんだ。金以外で償えるものは、お前ら犯罪者親子の「命」しかないだろって思ったけどな。それを言ってしまうと、また話がややこしくなるので、たとえ犯罪を犯した人間であろうとも、相手も感情を持った人間なのであり、俺の語る真実がそのまま真っ直ぐ受け止められるはずはない。
どんなに改心しても駄目だ。一度でも悪いことをした人間は、いさぎよく死ぬべきなんだ。死刑反対とか言ってるうちは、まだこの世の底を見ていない証拠だなと思う。自分か、自分に近しい者が、一方的に痛めつけられても尚、死刑反対と言えるのかどうか。だから俺は世の中の奇麗事言う人間一切を信用しないことにしている。
過去は過去の出来事ではない。過去の出来事によって、今がある限り、その過去の罪について考え続ける姿勢が大切なのだ。加害者の一家にも、この事実から逃げずに、正面からその罪について考えてもらいたい、というのが俺の願いです。
最近、症状がますます酷くなってるようで、FF12を遊んでいても、加害者の母親が「金なの?」って俺を問い詰めてくる声が頭の中で流れるから最悪な状況… 自分の受けた被害について「信じてもらえない」状況は、かなり身にこたえます。
Hatena Bookmark - https://b.hatena.ne.jp/entry/blog.goo.ne.jp/funamushi2/e/77582a7e919a76c2dd2e09667a62a312
goo blog funamushi2 - 2007-01-25 20:29:53 コメント ( 5 ) | Trackback ( 0 )
コメント
わかる (partygirl)
2007-01-26 00:45:58
加害者であっても、自分が犯したことに全く
想像力が働かなくて、なんで自分が責められるのか
なんで自分が賠償しなくちゃいけないのか?って
だんだん腹を立て始めたりする人はいる。
エゴイストなんだよね。
でも、そういう人間に限って、絶対自分のエゴに
気付かない。
そんな人の相手をしてると、なんか自分が磨り減って
行くような気がしてくる。
加害者の母親も加害者の無実を信じているのなら
ともかく、やったとわかってて、そんなことばを
吐くというのは、利己的だと思った。
partygirlさん、こんばんは。 (hashigotan)
2007-01-26 17:59:33
> だんだん腹を立て始めたりする人はいる。
↑ さすが先生だ…、何で解るのか驚きました。partygirlさんも修羅場をくぐってこられたに違いない。
最初は、加害者の母親も俺に対して「ごめんね」と言っていたのですが、その翌日から態度が急変して、俺の家に罵倒の電話をかけてきたり、俺の親をよびつけて身内全員で取り囲んで尋問したりとか、かなり酷い仕打ちを受けてきました。
話がまったく通じない状態なので… だからといって悪いことをした後で話が通じない態度を取れば何もかもが許されると思ったら大間違いだって感じで俺は加害者一家に対して怒っているのですが、もうここまで来ると、あとは殺し合いしかないので、どちらも黙っているしかない状況です。
こんな読み辛くて長々とした記事を読んでくださって有難うございます。話を読んでいただくことで、俺もだいぶ救われている部分はあるので、感謝しています。
このエントリーは良かった (ユタカ)
2007-02-02 17:00:09
はしごさん、こんにちは。
今回の話はとても良かったです。経験による相手への怒りの大きさを受け止めるのには限界がありますが、この話ならなるほどなと思えます。被害者と金というのは、現実問題いろいろありますよね。しかし、それしか方法がないからそうするのであってそれをとやかく言われたらどうにもなりませんね。これは当事者同士で話をするほかないような気がします。第三者を入れて。相手が病気でもやらねばならないかもしれませんよね。相手の状態を待っていなければならないのかと思うとどうも理不尽だと思いました。相手の家族の対応は、はっきりいってはしごさんを見下げてる感じがします。正面から罪について考えて欲しいというのは、相手の家族にも伝えるべきだと思えました。親戚なので、はしごさんも通常の被害者よりある程度割り切って考えなければならないことはあると思います。ただ黙ったまま生きるのはあまりに辛すぎますよ。100%解決はしないと思いますが、かなり自分の力で変えて行こうと行動されていることがよくわかりました。
恋愛の方はどうですか?友達ではなく支えてくれる誰かがいたら少しは楽ですよね。でも近場にそう言う人がもしいたとしても、はしごさんはやはり自力でこなすと思えますね。寂しいからと求め合う恋愛は傷つけあうことが多いようにも思います。その寂しさと傷つきに女性は耐えられないことがあるように感じます。女性は自分の限界を年齢を重ねて知る。賢くなってしまう。男はいつまでたっても限界越えを狙ってますが(笑)。
またきます。風邪などに気をつけてください。
ユタカさん、こんばんは。 (hashigotan)
2007-02-02 20:09:34
俺の中では、まだ戦いは終わっていないですし、これは墓に入るまでに決着を付けたいと思っているのですが、 でも俺の身内の人間は、もうこの件については一切触れないでくれ、という考えのようで、何を言っても取り合ってもらえないので…
かといって名誉のためとはいえお金を払って弁護士に何度も相談して裁判沙汰にするのは、相手の家族だけではなく、俺や俺の親にも多大なる迷惑と時間をかけさせることになるので、現実問題としてはかなりシビアです。(第三者を介入させて、というのは不可能な状況です)
実際問題として、このような些細な額しかとれないような身内の揉め事では、どのような弁護士さんであろうとも儲けにはならないので動いてくれるとは思えませんので…
後は、加害者の心一つで決まるというか… 俺に対して悪いと思う気持ちがあるならば、それなりの態度を取って欲しいですし、きちんと謝罪をしてもらいたいというのが俺の切実なる願いです。
現実世界では特にイイ話はないです。別に肉体的な関係はなくてもいいので、手を繋いで散歩したりとか…そうゆう些細な温もりが欲しいです。
今はメールの彼女が励ましてくれるので、心と心で繋がってる感じです。風邪は、生茶とか緑茶をいつも飲んでるおかげで最近はかかりにくくなりました。俺の体調まで気遣っていただき有難うございます。
Unknown (hashigotan)
2007-02-02 20:15:00
よく考えると、金も払わない・謝罪もしない、ってのはホントに酷いなあと思う。加害者の一家には怒りを通り越して、殺意しか感じないです。
ただいまコメントを受け付けていません。