heartbreaking.

中年の末路とその記録

二十日鼠と人間

今まで観た映画は過去ログで伝えてきました。今日は、ひかりテレビで録画してあるおすすめ映画を紹介します。

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二十日鼠と人間(1992年)

この映画は、レ・ミゼラブル完全版でジャヴェール警部役などを演じている俳優ジョン・マルコヴィッチさんが知能に障がいを持つ人(知的障がい者) の役を演じています(写真 左)。人の言葉を、子供並みの思考力でしか読み解くことができない、そのような難しい演技が求められます。

人との交流が困難なために一人では生きてゆけない頼りなさが、近親者への依存を高めることになり、近親者からの否定の言葉だけを極度に恐れ、そのために情緒不安定を引き起こしやすくなる。まるで子供のような好奇心で加減なく対象を壊してしまう残酷さ・小動物を殺すことと人間を傷付けることの区別も付かない罪深さ。どうすることもできない悲哀を、観る者に違和感を与えぬ演技で伝えている。

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【ストーリー】ジョージ(ゲイリー・シニーズ) は、知能に障がいを持つレニー(ジョン・マルコヴィッチ) を連れ、カリフォルニア州の各農場で出稼ぎ労働を続けているが、平穏無事には行かない日々が続いていた。

行く先々で、レニーが子供のような好奇心のままに対象に近付き、理性が働くこともなく怪力をふるい、対象を怯えさせ傷付けることが多いからだ。冒頭では服を引き裂かれ逃げまどう女もいたが、これもレニーの仕業なのだ。だから二人はどこに行ってもクビになるか逃亡という日々が続いている。

こんなレニーを放ってゆくわけにもいかず、ジョージは苦悩するが……もし、自分たちで農場を経営できれば、レニーの行動を見張る心労から救われるかもしれない。いつしか二人は毎夜、自分たちの農場を持つ夢を語り合うようになる。

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レニーは小動物が好きで、可愛がりたいだけなのに、力の加減ができない。抱きしめるつもりがその愛情で殺してしまうこともある。その対象が動物で納まっているうちはまだいい、けれど物語はもっと深刻な事態へと発展してゆく。

ジョン・マルコヴィッチの眼の動き・唇の動きは、疑う余地も与えない。だから私はこの映画が気に入っている。知能が低いのとは違い、精神病患者の話になるんだけど「カッコーの巣の上で」でビリー役を演じていた俳優の演技も上手でしたね、やはり海外の俳優は、日本の中途半端な俳優らには到底出来ないような演技が出来てるなあと思う。

障がいという大きな括りで演技を観るとしたら、日本の映画ではジャニーズの中居正広主演の「ATARU」では障がい者を小馬鹿にしたような失礼な演技でただ苛立ちしかなかった。

「何やってんだ中居正広」と思うだけで、司会業など手広くやりすぎているために、いい加減だなと感じた。

私はジャニーズが嫌いなんだが、それについて語るなら亀梨和也がやたら映画に起用されていることもとても奇妙で、昨今の、なんでもかんでもジャニーズタレントを安易に起用する日本の映画はとてもじゃないが海外に見せられるもんじゃないと思う。

ジャニーズタレントを主役などに使った映像作品が後世に残されて我々は恥じないのかどうか、十年先、二十年先、いやもっと先に、今のジャニーズタレントを知らない人がその作品を観てどう感ずるかまで考えて欲しい。はっきり言って、ジャニーズタレントの下手な演技なんて観たくないです。

演技だけじゃなく歌も下手だしな。関係ないけど嵐がなんで人気なのか未だにわからないです。お遊戯してるんじゃないだろうな?お遊戯が許されるのは、若いアイドルの女の子だけだ。もし東京オリンピックで嵐が歌うなら日本が世界に馬鹿にされるだけだから絶対によしておけと言いたい。エグザイルなんかも話にならんわ、あんな歌で感情動かされるような奴なんて所詮その程度の軽い人生しか歩んできていないからだろ……そんなんじゃなく、地道に活動している実力のある俳優とかね、アーティストに、チャンス与えて欲しいですよ。なんか映画と関係ない話で終わります。