もう、出るものは既に出尽くしている、一応、古参の管理人です。
いまさら過去を必要とする人がいるとは思えないけど、昔話をします。
「はてな村の変遷」を読めば、はてな村の歴史はだいたいわかると思うんですが、10年以上前に、その端のほうにいた俺としては、ある時期から交流を断絶してしまったなと感じています。
嗚呼、「はてな村」ってのもあったなあ。あれはなんだったのかと。そしていつ消えたのかもわからない。たぶんもうないんでしょうね(笑)。
「はてな村奇譚」って本も当時流行ってました(はてな村奇譚上)。今読んでも、昔のはてながなんとなくわかるので面白いと思います。
俺の知ってる限りでは、こうです。
1. えっけんさんのブログ論が流行る
2. 断片部の人たちがコアなファンを集める
3. 分裂勘違い君劇場が当時ケタ違いのブクマ数を集める
4. 非モテがはてな内で大量に活動する
5. 煩悩是道場がはてな内で話題の中心になる
6. はてなでIT系女子が流行る
(これ以降のことは俺の中では、はてな村ではない第二幕と認識している)
昔あったものと、いまもあるものをパッと思いつくだけ。
「非モテ」
はてな内で着実に地盤を固めていた一大勢力。本気でモテていない~ネタ要素として取り入れる者まで数多く存在する。非モテ臭の漂う個性的な「学生」はその学問の高さからカリスマ的支持を得た。また女性の主張する「自称・非モテ」は集客目的である場合もある(非モテ市場を自身へと惹きつける用途で用いられる)。代表的存在は古澤克大氏の「革命的非モテ同盟」―2007年「2・11バレンタイン粉砕デモ」を渋谷の街で行った。訴えたいことは「恋愛普遍主義反対」「恋愛至上主義反対」「恋愛資本主義反対」。ネタかもしれないので社会的現象に至るほどにはおそらくなっていない。現在も活動中。
革命的非モテ同盟
「ブログ論」
IT系に特段強いわけでもない、プログラミングができるわけでもない素人まで、自身が運営するブログの中で見出したポリシーを記事におこして発表する。誰でも参加できる共通の話題であり、いまも「ブログ論」として気付きを発表している人は一定数いる。その内容は主に「ブログの書き方」で、昨今は「アクセスの稼ぎ方」とセットになっていることが多い。10年以上前にブログ論で人気を博したブロガーは今も静かにウェブにいます。貴方や私の未来かもしれません。
ekken (カテゴリー「Web」)
「ニュースサイト(個人ブログの文章を紹介してくれる)」
管理人独自の視点で、個人ブログの記事の中から良記事を選定し、それを毎日のように紹介する。管理人の巡回範囲に入っていると、紹介される率が上がる。個人ブログにとって一時的にアクセスを底上げする救世主的存在に近かったが、そういった情報の収集に割く時間が管理人の日常を圧迫していた。まなめはうす等、かつて人気のあったサイトが終了している。弱小ブログが、専門性を持たない内容で多くの目に触れる機会を一つ失った。
「トラックバック」
言及されただけで記事末尾にくっついてくる他者ブログのリンク群。スパムも含む。はてなダイアリー時代は記事末尾に表示できることにより、読む側は関連記事を追跡しやすい状況だったため、横の繋がりが濃く、その文章の作り手に対する関心度がかなり高かったように思う。トラックバックがなければ、誰と誰がどうつながっているかもよくわからない。誰と誰がつながっていてもさして関心を持たない、ただ自分の意見を述べるだけに終始する昨今では、Googleコアアルゴリズムアップデートを機に個人ブログのアクセスが極端に減ってしまうのも仕方ない。いまは個人ブログ同士が分断されているのかもしれない。
「バズる」
せいぜい2ケタ止まりの仲間内のブクマで充分幸せを分け合えていた古参からすれば、目から鱗状態の感覚の相違。いつの間にか3ケタのブクマが当たり前の世界となっているのを呆然と見つめる。いままで参加しなかった人たちがブログに多く参入した結果、ただ漫然と日常を伝えるだけのブログはなかなかアクセスを得にくい現状の中、2020年5月4日のGoogleコアアルゴリズムアップデートで更なる打撃を受けて虫の息となる。
〇〇さんの発言に僕は滅茶苦茶むかついてる。そんな記事を出すだけでわりとブクマが付く時代がありました。いまは多分そうではないです。シビアになってきてます。
10年以上前は、まず「人物に対する関心」を持つことが多く、いまより弱小ブログにブクマが集まりやすい環境が整っていました。
これからは、時事を斬新な視点で切り取れる人たちのステージに切り替わってく。
偶然も奇跡も起こらない。ネットでも実力がすべての時代がもうすぐそこまで来ている。底辺のままで、何者にもなれていないものは、この先もきっと何者にもなれず、ただ漂ってそして消えてく……
私もそうなるだろうと思います。