heartbreaking.

中年の末路とその記録

自分のことだけは、自分がいつも許しながら生きてきた。自分のしたことを、自分が強く責めてしまったなら、もう生きることはできない。だから私は過去の自分の行動すべてに対して、責めることを一切しなかった。

自分以外の誰かの怒りや悲しみに対しては、何も感じることはない。すっかり無痛となってしまった。

私の空っぽの中に、他人の怒りや悲しみだけがどんどん流れ込んでくる。空っぽの心に吸い込まれたそれらが、私の生身の腹の底に、どんどん溜まり、やがてとぐろを巻いて、ひとりに戻った私を時々人間以外の化け物に変えてしまうこともある。