heartbreaking.

中年の末路とその記録

一か月27,600円で命を買う

煙草をやめたい。

理由はお金がかかることで、自分はいまお金がないので、煙草吸ってるどころじゃない。

今日は朝起きて、頭の中に生活保護が浮かんで、かなり苦しんだ。

ネットで色々ぐぐってみても、これといった良い方法は見つからない。

煙草を吸うメリットは、自分の場合、外に出て、色々な幸せそうな風景を見ては落ち込むので、煙草に火を付ければだいぶ気も紛れる。

子供を本当は欲しいと願っているのに、借金まみれで、そんな中、中出しするわけでもない意味のないセックスに溺れることもできず、孤独からくる死を遠ざけてくれる。

あちこちの職場に行って、大抵、研修期間でやめる。何故かというと、いま付き合っている彼氏が、会う時間が減ることを遠回しに指摘してくるので、だんだん息苦しくなり、悪循環に陥る。

子供を産むこともない無意味なセックスから逃げたい。

なのに追いかけてくる。焦って、求人情報誌で見つけた職場に飛び込んでみるものの、最初は覚えることが多くて、毎晩不安で一睡も出来ない。

楽天でリボ払いに逃げてるので、なんとか外見上は普通に暮らせているが、リミットが迫っている。

煙草をやめるために、どうすればいいのか考えた。煙草を買ったつもりでその額を貯金するとか、ゲームや読書などの趣味に没頭する、という案では、1日2箱吸う自分にはあまりにも理由として弱い。

そこで、煙草を吸わなくても、生きていられた頃の自分がどうだったのか、思い出してみることにした。

……残念ながら、煙草を吸わなかった頃の自分も、いまと同じ借金まみれで、根本的にネガティヴで、職も転々としていた。

煙草を吸っても、吸わなくても、自分は変わらなくて、駄目な人生ということに変わりはない。

そもそも、煙草を吸わなかった頃の自分よりも、いまの方が、歳を取って、もう子供を持つことなどは無理だろうという諦め感から、ただ生きているだけで、明日を迎える気力を維持するだけで、精一杯な状態であるため、より煙草を強く必要としている状況といえる。

今日も、起きて頭に浮かんだのは、死ぬことだった。死ねば、自分は解決する。トイレに行く時も、ドアノブが気になった。ここに紐かけて死ぬこともできる。

何で生きなければならないんだろう、と思った。

色々悩んだけど、結局、お金はかかっても、煙草は自分の命を救っているという結論に至った。

だけど、お金もないのに1日2箱は吸いすぎだと思うので、可能ならば少しずつ減らしてゆければいいかな……

私の吸うセブンスターは1箱460円なので、2箱吸えば、一か月で27,600円となるけれど、それで、自分が死の誘惑から逃れ、なんらかの努力を続けることができるのなら、命を買うのだと思えば、致し方ない代金だろう。

煙草を吸う人は、意志が弱いわけじゃない。医学的にではなく、精神的に自分の命を守るために吸っている、吸わなければならない人もいるのだろう……