heartbreaking.

中年の末路とその記録

体臭

アパートから突然出て行った彼が翌日、「ブログ見た。昨日は僕が悪かったよ」と言って、コンビニ袋さげて遊びに来た。顔を見てしまうともう駄目なんだ・・・ この顔に情が通ってしまった。

彼の自然な体臭が好きだ、この体臭の中に埋もれてしまいたい。嫌な体臭の人もいるけど、この男の体臭は妙に色気がある・・・ かなり好きだ。この体臭に惚れてる。

「キスしていい?」と聞かれて、答えられずにじっとしていると、羽根が触れるような優しいキスがこの唇に降ってくる。大事なものをそっと慈しむようなキスだった・・・ こんな俺を好きになってくれて、ありがとう。好きだよ。多分、愛している。だからキスされただけで涙だって簡単に流れてくる。だけどこんな気持ちを言葉でうまく伝えられない。

店の客相手なら、キスも平気で出来るのに、彼が相手だと「いきなりこっちから舌を入れたら幻滅されるんじゃないか」とか考えすぎて結局受け身なだけで何も出来なくなる。本当はずっと舌を絡ませて粘っこくキスをしていたい。でも正直、舌を入れるキスには自信がない・・・ いやいやそんなの気にせず、無様でもいいからもっと彼の唇を思うまま貪ったほうがいいのかもしれない。

しかし、間近で見るとイイ顔してるなあこの男・・・ 俺が風俗勤めしてることに悩みすぎて8キロ痩せたらしくて、それを想うともうたまらなくなる。まつ毛も長いし、整えてない眉毛のラインも色気を感じる。短めにぶっきらぼうに生やしたヒゲ面も板についてるし、横から見ると鼻も高くてイイ面構えだ・・・ 思わず見惚れる。

こっそり盗み見ているのに気付かれて「なに?」って聞くので「いや、ほんといい顔してるよ」と誉めると、「別に男の見た目なんてどうでもいい」と興味なさ気に笑う。どうでもよくはねえだろ、そりゃ男前なほうがいい。

あー、彼氏が男前で嬉しいなあ・・・