叶わない誰かの輝きを目にした俺は
僅かな希望を折り
嫉妬に狂う心は
冷たい床の上で粉々に砕け散った
己の無力さに立ち尽くすだけの
顔色の冴えない俺は
鏡の中…、何度も逃げ出したいと叫び続けるから
その願いを聞いてやっただけさ
黒服に押し込められた体も
此処から逃げ出す足を
硬い床に括り付ける
窮屈な靴も
いますぐ
全て脱ぎ捨ててしまいたい
いつだって
自由を愛する、裸の俺だけ認識してくれ
傷跡が見えなくなる
暗い闇の中に逃げ込んで
思う侭、足を伸ばして我侭になりたい
努力する事なく全てを放棄した癖に
鏡に亡霊のように映る俺は
これで満足だと
幸せそうに微笑んだ
何度も同じ繰り返しの日々が
確実に俺の生き場所を狭めてゆく
どこまで逃げ続ければ
偽者の俺を殺す事が出来るのか
どこへ向かえば
本物の俺を曝け出して生きる事が出来るのだろう
早く、本当の俺を取り戻したい
偽者のまま
自分すら愛せないまま
偽者の俺を蔑む
嘲笑の波に呑まれて
滑稽に
朽ち果てるのが
何より怖いんだ
goo blog funamushi2 - 2005-09-10 12:47:11 コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )