生き辛い
フィルター越しの現実世界に馴染めず
笑顔ですり抜ける若い男女を目にすれば
孤独な刃がこの胸を切り裂いて
アスファルトの上に倒れ込んだなら
これ以上、沈まないように両手を付いて
深い悲しみと憎悪のままに
体中の細胞から血が流れ出してとまらなくなる
俺は… 一人だ
一人なんだ
暗い部屋の汚れたベッドの上
どうしようもなく壊れてしまいたくなる時がある
誰かに何もかも壊して欲しいくらい切ないのに
この肉体を満たすものは冷たい機械と
己の指先だけ
予測できる範疇で澱んだ闇を徘徊する
この濡れた指が想い人であればいいのにと
精一杯、ねじ込んでも
一瞬の中に永遠を見出せるだけの温もりが足りない
ただ…
粘つく指と
無表情な振動で
俺の内臓を愛してくれる
冷たい機械に俺の全身が操られ
頭の先からつま先まで機械の一部となり
何もかもどうでもよくなってきて
今日の予定も全部この気だるさに投げ出して
いっそ、死ねたらいいのに… と
生臭いシーツに溶けるまでヨダレを零して
俺は、これでいいんだ
人の愛など無くても機械の愛だけで我慢できるんだって
生きられるんだって
そう思わなくちゃ
この先、生きてなんかゆけないだろうが
goo blog funamushi2 - 2005-11-21 05:53:40 コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )