heartbreaking.

中年の末路とその記録

男漁りが目的で会社に来る女も寿退社する女も、逃げ道をいつでも与えられている優良種に過ぎない

ある企業に勤めていた頃の出来事。その企業は外回りの営業配達員(男)が多かったのですが、入社した時から何となく「風紀が悪いな…」と感じていました。

ある日、私と同じ部署に10代の若い女が入社してきました。美人ではなくどっちかというとブチャ(失礼…)だけど、顔も肌も色白で、胸が大きめでお尻もパツーンとしている女でした。偶然、目の前に彼女のお尻がバーンとあった時、思わず目が釘付けになりました。制服のスカートにぴっちりと納まった勢いの良いお尻… 嗚呼、私にこの魅力的なお尻があったらと嫉妬すら覚えました。

その女が入った日から、営業配達員の男たちの様子が明らかに可笑しくなりました。若い10代の女のパツーンとしたケツにチンコぶち込みたい一心で、皆が必死に彼女に声をかけているのです。「今日のパンツの色は?」「えー?」とか昼休みに大声でQ&Aしてます。聞きたくないのに耳に入ってしまい、私は心臓が止まりそうなショックを受けました。さらに彼女は弁当食い終わるとそそくさと化粧を直し、髪を結い、営業配達員たちの巣窟となった部署へと出かけて行くのです。

そんな彼女と私の交わす会話はほとんど無く、ただ私が昼飯を買いにコンビニに出かける時だけ「ついでにグリーンガム買ってきて」と言いながらポンと100円玉を放り投げてくるのです。わざとコントロールを外しているのか、100円玉は床の上に転がり落ちました。私は文句を言いたかったのですが、彼女を敵に回せば、私はこの企業の営業配達員の男たち全員を敵に回すことになると危機感を抱き、黙って100円玉を拾いました。そして彼女にグリーンガムを手渡すと無表情で「…ありがと」それだけです。彼女は私には一度も笑顔を向けてはくれませんでした、ですが男相手になると満面の笑顔になるのです。

そんなある日、見てしまいました。狭い部屋の中に男が10人以上ひしめいている、その中心に彼女が笑顔で「女王様のように」君臨している姿を… 入社してたった数日でこれか?私は一気に生きる気力を奪われてゆくのを感じました。「会社で恋愛ごっこするなよ」…って思いませんか?その恋愛ごっこの渦中に居る男女は楽しいかもしれない、でもその渦の中に入れない男女がどんな不愉快な気分で過ごしているか考えて欲しいです。

で、社内恋愛で結婚した女の大半は「寿退社」するけど、体裁気にして辞めるくらいなら初めから社内恋愛なんかしなければいいのに。「寿退社」って言葉、すごく嫌な響きです。身体的・精神的に不具合のない女が予定調和的に目を付けられて指輪もらってゴールインするだけじゃないか…

私は口が裂けても「おめでとう」なんて言わない。これ以上の「負け」は私の死に値する。こんな無口な女を見かけても、それを冷たいなどと責めるなよ。誰もかれも、地味で目立たない女の抱える苦しみを「想像すら出来ない」ほど思考が楽天的すぎる。

精神も肉体も「女としての魅力」を表に上手く出せない私は恋愛対象外扱いになる。「私は興味ないですから」って自信喪失してどんどん滑稽に、そして道化師に変わる頃にはもう私はその場を逃げ出しているから、誰も私が消えた理由について考えもしない。薄汚いシミのように人々の心に不快感を残す女だよ。

糞真面目すぎてつまんねえのか、オタクな気味悪さが見破られたのか、それともこの年齢だからすでに誰か居るだろうと勝手に納得されてるのか、つまり「誰かが居るだろう」という決め付けの段階で恋愛対象としてENDの扱いになるほど「魅力が無い」のか… 何で同年代の恋愛のフィールドに食い込んで行けないのか、何で的外れな場所から使い古された雑巾の臭さと湿っぽさだけが私の体にまとわりつくのか… 何も無い私に唯一の思い出として残る恋愛らしき記憶は、ジジイから受けたセクハラくらいだ。

街を並んで歩く美男美女なんか消えちまえばいい。自分に一ミリも振り向いてもくれないような「美」など何の価値も無い。おい、そこのお前。どうせ死ぬつもりなら、道行く若いカップルを背後から突き刺して逝ってくれないか?どうせ死ぬなら、誰かの無邪気な幸せをブチ壊して、悲鳴を子守唄代わりに逝っちまおうぜ。幸せは、罪なんだという事を、死を乗算してゆく中で世の中に伝えるしか無いだろう。嗚呼、俺はまだ死なないけど、でも孤独なお前もそんな幻想に救いを求めるしかもう逃げ道がないんだろ…?

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goo blog funamushi2 - 2007-10-21 15:56:13 コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )