この不景気なご時世に、二人以上ガキをこさえてカート押してる夫婦はバカそのものだ。僕達はバカです、空気読めません、って宣伝しながら歩いてるとしか思えない。 ・・・俺だって、好きで、子供が嫌いになったわけじゃない。嫌いになる理由があるから、こうなっただけで、「子供が嫌い」だからといって、俺のすべてを否定しないで欲しい。
それを得たものが、それを得られないものに対して配慮するだけで、皆が生きやすい世の中になる・・・ 子供についても同じで、子供を得た者が、子供を得られない者に対してほんの少しでも配慮することで、皆が気分よく生きられる世の中になるはず。世の中は、子供を持つ者だけで回っているわけではない、子供を持たない孤独な人達の協力があって回っているんだ。
自分たちだけの幸せばかりに目を向けて、貴方のすぐ傍で孤独に心を凍えさせている子供の居ない男女を無邪気に無差別に傷つけて、そんなことが本当に許されるとでも思うのか。自分たちの幸せが、無関係な他人の心を無邪気な剣で何度も突き刺していることに、何故気付こうとしないのか・・・
「子供がかわいい」「子供の顔を見ていると一日の疲れがとれる」・・・女が言うならまだわかるが、男のお前がそれを言うな。お前は中出ししただけで、なんも偉いことはない。勘違いをするな。
子供なんて死のうが、殺されようが、どうでもいい・・・ ネットにわが子の写真を無防備にアップしまくる親なんざ、画面の前の不特定多数に向かって「私の子供を殺してください」と言ってるようなものだ。
俺の目には、お前ら子連れの夫婦全部、加害者と同類にしか映らない。
加害者の男も、一日の終わりに娘を抱いて「子供の顔を見ていると一日の疲れがとれる」とか思っていたのか・・・ 幼稚園児の俺を監禁して性的な暴行を繰り返して、俺がいくら泣き叫んでも止めてくれなかった男が?犯罪者にも子供は作れるもんなあ・・・ 気分が悪いが、これが現実なんだ。
遺伝子は絶対で、俺は加害者の遺伝子を受け継ぐ娘の存在を許すことは出来ない。瑠奈には一日も早く、真実を知り、首を吊って死んでほしい。身内の誰もが、加害者の居場所を俺に教えてくれないんだ。
可笑しいかもしれないが、現実は、フィクションほど鮮明なものではない。現実こそが、あいまい・・・ そして犯罪者達は、被害者のあいまいさを利用して、そうして生きていけるんだ。世の中は矛盾に満ちている。坊さんは、俺にこう言った。「柳のような心で、許してあげなさい。そうすれば貴方もらくになれる」・・・俺は正座して、坊さんの話を聞きながら、心の中で「違う」と思っていた。人間の感情は、そんなに簡単に割り切れる単純なものではない。
だけど俺は無力だった。過去の痛みは鮮明に覚えていても、加害者の現状を知るための行動力も勇気もなくて・・・ 俺はただ、ネットで憂さを晴らすことしか出来ない。俺は、死ぬことを怖れている。過去に痛めつけられた加害者に、逆恨みされて復讐されることを密かに、心の奥底で怖れているから、加害者の現状に蓋をして、それ以上追求することを諦めたふりをしている。被害者のほうが、加害者に逆恨みされて殺されるなんて、神も仏もないが、俺はその最悪な結末を怖れている。
俺が加害者の居場所を知らないのも、加害者の嫁の名前すら知らないのも、嘘をついているのではなく、本当に知らない・・・ いや、自分で望んでそれ以上、追求したくないだけかもしれない。
俺は過去の痛みから逃れるために、あえてその痛みに似通う世界、風俗の世界に飛び込んでみた。最も嫌悪する世界に、自ら望んだふりで抱かれることで、ようやく過去の痛みを溶かすことが出来そうな・・・ そんな気がしている。
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