heartbreaking.

中年の末路とその記録

皆、幸せになれればいいじゃない・・・ 本当だよ?

職場は土日が休みなんで、月曜日はだるいんだけど、火曜日が終わると、週末へのカウントダウンが始まる。今日は水曜日ですな、今日を乗り切ればあと木・金で休みか・・・

楽しくもなく、ただ毎日同じことの繰り返しで、そうやって時間が過ぎていく。気がつけばもう桜が咲き始めた。去年は花見に行かなかった。

どうして自分はここまで生きてこられたのだろう。

時々墨がはがれて見えてくる相手の顔を一秒でも早く消すように心の目を閉じて、そうしてそいつらを見えないところまで追いやって、生きてきた。

それでも眠りにつく前に、そいつらの顔が、墨がはがれて出てくる。それをまた黒く塗りつぶそうと足掻くが、いつしか今はもうどうすることもできない昔のやりとりに対してどう弁明しようかと頭をフル回転させてますます眠れなくなる自分が居る。

眠る前の時間は、いつも昔のことを思い出す。

こんな自分で貴方を傷つけたかもしれないが、すべてを誤解しないで、あの時笑いあった時間に共有した気持ちだけは本当だったと信じてほしい。

そんな気持ちを伝える機会など、今後訪れることはないだろうが、人間関係は、目に見えるところで切ったつもりでも、目に見えないところでずっと続いている。

むしろ関係を切った後のほうが、考える時間が多くなる。言葉を交わすこともない相手に対してなのか、それとも二人の間にあった出来事を知るはずもない架空のギャラリーに対してなのか、とにかく私は一生懸命、言い訳を考えたり、もしくは相手を奮え上がらせるほどの悪に近付く為に何を言えばいいのか、と出来もしない策略を立ててみたり・・・

でも本当は誰かを殺したり、自分が死にたいわけじゃない。自分が幸せになったんだから、過去の人たちも皆、それぞれの道で幸せになれればいいじゃない。本当はそう願っているんだよ、本当だよ?と、届きもしない過去の人たちに向かって必死に言いながら、私はようやく眠りにつくことができた。