heartbreaking.

中年の末路とその記録

アニメのように一日中セックスをするなんてことが本当に可能だとはおもっていなかった。

「君が好きです」と告白をしてきた彼と再び会う約束をしたので、また滅茶苦茶に抱かれてしまう自分をおもい身悶えながら… その日を待っていた。

それなのにネットの誘惑に勝てなくて夜更かしをしてしまった… セックスをおもいきり楽しむつもりなのに睡眠時間が3時間程度しかないのでは、ヘタこくとセックス中に寝てしまうのではないか。心が折れそうだった。さらにギリギリまでツイッターを見ていたので弾丸のように部屋を飛び出した。もしかしたら死ぬんではないかとおもうほどの原付の爆走で現地に向かい(ヘルメットの中で「はよ行けやボケが」「間に合わんのじゃが」「なんでやー」とか文句言いつつ)、適当なとこに置いて(田舎なので原付の駐輪規制はわりと緩い) はあはあ走りながら彼の元にたどりついたら5分の遅刻だったが良かった、彼は怒っていなかった。…ん?彼はこんなに格好よかったかな?前回会ったときよりも容姿が良く見えているのは恋の魔法なのか…

その日は天気が良かったので彼の瞳がきらきらと輝いて見えた。ではしばらく歩こうか。えーと… 手をつなごう。ぎゅっと握り合う手の中に少しずつ汗がにじんできた。なんだか今日はじりじりと暑いな。太陽の光を浴びて二人の初々しい恋心がはじけていた。

手をつなぐ大切さにいままでずっと気付けずにいたけれど、とても大事なことなんだな。嗚呼、リュックサックを背負ってくればよかった… バッグのストラップが肩からずれ落ちるたび、この幸せに集中できない…

歩いている間中、視界のどこかに必ず入る (理想的な)家族連れの風景もこの時ばかりは悲しくならなかった。

なぜかというと自分たちが本当に幸せならば周りなど気にならない。自分が欲しかったのは二人でいられるならそれでいい!とおもえるほどの明るい幸せなんだと気付く。嗚呼、別れた夫とこんなふうに手をつないだことはなかったな…

後になり、別の誰かと見つける幸せの中で、通り過ぎてきた愛の不器用さばかりが次々と浮き彫りになってくる。やるせなくて、こんなふうにただ手をつなぐことさえも難しくさせてしまう不器用さと頑固さは、得られるはずのありふれた幸せすらも遠ざけているとおもった。…だからせめてこんなふうに二人でいる間くらいは素直になりたい…

部屋に入るとさすがに2度目なので無駄話もそこそこに、さっさとそっちのほうをしたかったのは同じだった。服を着たままでベッドの隅のほうに座ると、彼は躊躇いもなく唇を重ねてきたのでそのままシャワーも浴びることなく… 散歩して汗をかいたままの体でつながりあっていた(結局、時間が惜しくて別れる間際までシャワーは浴びなかった)。服も下着もぐじゃぐじゃのまま床の上で泣いてた。

彼は女性器の中ではなかなか射精しないので(オナニーではいける) とても長いセックスになり時間をあせる必要がなかったので(お互いに) かなり楽しむことができた。(えーと、私がゆるいのも理由ではありますので定期的に中をしめてます…) そんな中でいままで見たさまざまな作品をおもい浮かべていた。

たとえばエヴァンゲリオンの葛城ミサトと加持リョウジが泥沼のようなセックスをしていた情景が頭から切り離せなくてずっとあこがれていたけれど、一日中セックスをするなんてことが本当に可能だとはおもっていなかった。この葛城ミサトの記憶は当時の自分にはあまりにも鮮烈すぎて軽度のトラウマのように感じていた。だけどそろそろこの記憶は空想として方を付けるつもりでいた。…それを、なんと自分が体験することができたのでようやく己の中で納得して落としこむことができた。アニメや漫画では「本当にそんなセックスが可能なのか?」という疑問が多すぎる…

男が射精するまでに長い時間勃起状態を保てれば女は長時間のセックスを楽しめる。長時間が好きな女にとっては射精をするまでが長く保てる男のほうがいい。男としてはさっさと射精してしまったほうがいいのだろうけど彼はこう言った。

「俺はきみが気持ちよくなってくれるのが一番うれしいから」

昼間、照りつける太陽の下で握り合ったように、手を握り合うけれどベッドの上ではまるで違っていて胸が破裂しそうな想いだった。握り合う手と絡めあう指が「好きだ!!!」って叫んでる。

丸一日セックスし続けた中で彼が射精したのは最後の一度きりで、途中で何度かコンドームを付け替えるときに生でしないのか無責任に誘いをかけてみたけれど私の体が大事だからそれはできないと断られた。

「ごめんね。ほしいものを与えてあげられなくて」「俺はいけない男だね」「ずるいよね」 

股開かれて彼の背中にしがみついてると信じられない言葉が次々と飛来してくる。私はドラマのヒロインになれた、こんなセリフが言える彼ってどれだけロマンチストなのだろう… そんな彼に本当は生でもっと気持ちよくなってほしかったけれど正式につきあえるわけじゃなくてセフレだから生でやっちゃ駄目だね。こんなにびしょ濡れになるほどに愛し合えてるのに少しさびしい。

「いままでどんなことされてたのか教えて… 俺でぜんぶ上書きしたいから。俺がきみにとってのはじめての人になりたいから」

正式に付き合うわけでもないのに、そんな独占欲むきだしになれるのはどうしてなの、そしてなんて答えればよいのか私にはわからない。

彼とまた会う約束をして別れたあとは、とにかく早く家に帰りたい気分だった。とても気持ちよくてあのまま死んでしまっても良かったのだけれど、そんな想いもふくめてすべてをシャワーで洗い落として普段の自分を取り戻したくてたまらなかった。

私、結局自分のことを一番愛しているんだ… とおもいながらモニターに映る「ネットの自分」を見つめていた。

以下は本当にどうでもいい報告です。

アナルセックスをあきらめました。
アナルセックスをする予定で彼がイチジク浣腸を買ってきてくれたので風呂場でそれを注入してもらって、その場で足踏みしながら便意を我慢して10分後にトイレに引きこもったけど注入した薬が抜けたあとで屁が出ただけで肝心のウンコはたいして出なかったのでアナルセックスはあきらめました。しかしいずれにせよ準備不足であったため次回会うまでにアナルセックスについての情報をネットでよく調べて怪我のないように行いたいとおもいます。

彼の精液を飲んでその感想を伝えました。
彼はなかなか射精しないので、最後に彼自身でオナニーを目の前で見せていただきながら発射タイミングにあわせて私が彼の亀頭に口を持っていって全部飲みました。人それぞれで粘度も味も異なるのですが、粘度が強いとかなり気持ち悪いです。彼の精液はほどよい粘度と飲みやすさで負担にはなりませんでしたが、くれぐれも精液を飲むのを強制はしないほうがよいとおもいます。断れない女性もいるでしょう。ちなみに過去のセフレの精液の記録もつけてあります。

鼓膜が吸い取られていたかもしれません。
セフレとセックスして帰ってからヘッドフォンをスチャッと装着して音楽聴こうとしたらどうも耳の聞こえが悪くてテンション下がりまくりでした。ぐぐってみますと以下の記事を見つけました。行為中に彼が私の耳を吸引したのでそのときは私はこそばゆいのと快感でアアン状態でしたが、これが度を過ぎると鼓膜が吸い取られて耳が聴こえなくなる恐れがあるかもしれないのでご注意ください。耳は気持ちいいですからついエスカレートしてしまいますからね…
耳への猛烈な吸い付きキスにより鼓膜を吸い出されてしまった女性 - なんでも評点