heartbreaking.

中年の末路とその記録

不幸は、目に見えて解る方が好ましい

何ヶ月か前にTVで、サリドマイドの被害にあった女性の姿を見たのですが・・・。

サリドマイドは、ドイツで開発された妊婦用の鎮静剤ですが。この薬を飲んだ母から産まれた子供は、生まれつき両手が無かったりする、・・アザラシのような体に産まれる可能性が高いようです。

このような人を、見かけたとき・・正直言って、目のやり場に困ります。本当に、この世に神も仏もあるのかと・・。どんなに、その当人が明るく振舞って笑顔でいても、余計に痛々しく見えてしまう。

でも不思議だよ。生まれながらに手足がアザラシのようで、明らかに俺より不幸そうな人達なのに・・、そうゆう人の方が、自立して何でも自分でこなそうと努力をしているような気がする。

健常な人ほど、精神が脆いんじゃないかな、、…ナニクソ!コノヤロ!って気合いが足りないんだと思うよ(俺もな、

俺の外見は、服さえ着ていれば普通の人と何一つ変わらないように見えているので。このような手足の無い人達に比べると、俺は遥かに幸せなのかもしれない。俺だけが苦しんでいる。俺だけが不幸なんだ、って果てしなく負のループに迷い込んで暗くなる。そんな闇から逃げ出す為には、他の誰かの「不幸」が必要だ。

ああ、こいつよりはマシだ。こんな不幸なヤツが居るんだ、って知る事で、俺は何とか生きてゆける・・・ 性的な事で悩んでいる俺にとって・・俺の悩みを癒してくれるほど強烈な・・他人の不幸が必要だ。出来るだけ、一目で解るほど不幸な人がいい。

サリドマイドの被害にあった人を見ていると・・・、神が人を作るのも案外ゲームのようなイイ加減なものなのかもしれないな、と疑いたくなるよ。

この人達はナニを思い、生きているのだろう。だが彼らの存在は・・俺にとっては有りがたい存在でもある。俺より、まだ最悪な苦しみを背負った人が居る。俺はまだマシだ。って思う事が、俺の生きる力になる。

可愛そうに・・って呟きながら、心の中では「存在してくれて有難う」って思ってるよ。

goo blog funamushi2 - 2005-12-16 00:42:40 コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )