前記事で述べた通り、警察が来たので俺なりに色々考えてみました。
俺は今、賃貸アパートに住んでいる。だからもしこのアパートの室内や敷地内で自殺行為や変死なんぞしたら、「契約書」にあるとおり○十カ月分もの家賃相当額を大家に支払わねばならなくなる。勿論、俺は死んでいるので払えない。払うのは年老いた俺の両親になる。
だから、俺がこのアパート内で自殺することはありえない。
入居者が室内で病死または事故死されても困りますが、自殺の場合は特に後処理とその後の対策が大変です。
賃貸アパートで独身女が自殺した、なんてテレビや新聞で報道されたら、そんな不気味なアパートの部屋は誰も住もうとは思わなくなる。それは大家にとっては大きな損失となる。
秋葉原の事件があって以降、ネット上の発言に対する警察の監視が強化されているようだ。特に「犯行予告」「自殺予告」に警察は神経質になりすぎている。
リアルでは言えない苦しい本音を吐き出せる唯一の心の楽園であるネットの世界に、今まで以上に強く公的権力が介入し、小市民の不平不満を強引に封じ込めようとしている。
では我々はネットで「弱音」すら吐くことが許されないのか…
そもそも、弱音を吐く人間が増えたのは何故かと考えて、その根源をどうにか解決することのほうに意識を向けてはどうだろう。派遣社員と、正社員、パート、アルバイトの待遇の違いに目を向け、ボーナスという概念自体をなくし、すべてを平等に近づけ、世の中の不平不満を解消する方向に導く努力をどれだけしたのか。さらに公務員の上層部に居座りながら、接待交際費で豪遊し高いボーナス貰ってるツラの皮の厚い馬鹿共の首を全部切れ。
努力なら誰しも生きている限りは、なんらかのかたちで努力はしている。生きること自体が、努力の連続である人だって居る。努力が報われる人間と、報われない人間の格差があまりにもひどすぎる。
俺は親と離れてアパート暮らしだから、警察がガンガンとドアを叩いて「警察ですがー、○○署のものですがー、○○○○さんですか、ドアを開けてください」ガンガンガン!ガンガンガン!
…なんてことがあっても、隣近所の住人は俺について何も知らないし、所詮、賃貸アパートで、いつでも逃げれるのでそんなに体裁を怖れなくて済む。
だけどもしこれが実家暮らしの人ならどうだろう。ガンガンガン!ドンドンドン!「警察ですがー」 そんなの聞いたら、親は「うちの子は一体なにをしでかしたのか」と驚くしショックを受けるだろう。そして当人は、親に事情を説明する猶予すら与えられず、ただ親を悲しませながら警察を受け入れるしか道はない。
警察が帰った後は、厳しい親を持つ子供さんなら、親に問い詰められて自殺してしまうかもしれない。
むしろ逆効果じゃないか。
余計、自殺を早めるだろう、「ああ、あそこの○○さんのお子さんは、昨日の夜警察が来ていたから素行が悪いのね」と近所の住人に噂されて、親子共々、そこには住めなくなる…
警察にデリカシーも糞もねえからな、でももう少し考えようぜ。すべての家にインターホンが設置されてるわけじゃないんだ。だからといってドアをガンガンドンドン叩けばいいってもんじゃない。まるでヤクザだ、市民を守るための警察が、市民を脅してどうすんだよ… 人様の家のドアをガンガンドンドン叩くということは、それだけで充分「脅迫」にあたいするほど精神的ダメージを与える行為であると、いい加減気付いて、警察に勤める全員が研修でも受けてもう少し配慮するように心がけてくれ。
ドアをガンガンガンガン叩くのは、警察とヤクザくらいなもんで、他の一般人は人様の家のドアをガンガン叩いたりはしない。
末端でこきつかわれてる現場の警察官たちは、上から叩かれるから必死でドアを叩くだろう。だから現場の警察官たちが悪いわけではない。悪いのは、現場に行きもせず、指令だけ飛ばして「とにかく事情聴取しなければ、署に戻ることは許さない」などと末端をこきつかいながら、小市民の言論の自由を強制的に封じ込めようとする「空気読めない」警察のトップに居座る連中が悪いんじゃないか。やるべき仕事はもっと他にあるだろうが。
人の心の中まで勝手に覗き見して、警察が捜査してもいいのか?プライバシーの侵害で逆に訴えてもいいか?
「ネットのブログやメールで、自殺予告をしている人間の存在に気付いたまま、放置して死なせてしまうと、警察はなにやってんだ?って話になり、市民に叩かれる」…という警察の言い分もわからないでもない。
でも待ってくれよ。ちと神経質になりすぎてやしないか?ブログやメールで「死にたい」と弱音を吐いた人間を見かけたくらいで、いちいちそいつの家にまで警察が乗り込んでガンガンガンガン!警察です、○○署のものですがー!…とか、そこまでする必要性はあるのだろうか。
じゃあ、ネットで「死にたい」「自殺する」と書き込んでいる全員に一軒一軒聞き込みしてこいよ。それが終わってから俺のところに来い。俺がたまたま目立つ場所にいるからって、俺ばかりマークしやがって、ふざけるなよ…
ネットの世界がどんどん息苦しくなってきている。自殺をほのめかした人間が実際に自殺をするとは限らない。ただ行き場のない感情をネットで吐き出しただけだ。それを警察はいちいち拾い上げて一軒一軒ドアをガンガン叩いて事情聴取するのか?やるべきことは他にあるだろう。死にたいやつは死なせておけばいい、警察がそこまでする必要は無い。
ネットで犯行予告する人物のデータを集めて、皆でネット上から犯罪者予備軍と思われる人間を締め出そう!という動きが活発化しているようだ。
本当にそれで、犯罪がなくなると思うのか?予告してもしなくても、やるときはやるんだぞ?
そんな人間が、俺たちの知らない水面下で無言のまま増殖していくのに、まったく気付けないまま「無視」し続ける社会であるほうが、よほど恐ろしくはないか。
犯罪者予備軍たちの声に耳を傾けてみてくれ。今の世の中の問題点が浮き彫りになるはずだ。けして、強引に言論を封じ込めようとするのではなく、むしろそういった声をあるがまま解放しろ。
犯罪者予備軍の、心の叫びを、このネットの世界であるがまま解放させればいい。そして世の中の問題点と正面から向かい、解決していくことが、警察に本質的に求められているはずだ。お前たちがすることは、犯罪者の心の叫びを無理やり封じ込めることではなく、犯罪者の心の声をありのまま受け止め、どうすれば世の中からそういった不平不満の声が消えるのか真剣に考えることにある。
抑圧によってもたらされた平和は、一時しのぎの安息にすぎない。むしろ抑圧された犯罪者予備軍たちの心の叫びは、現実世界で最後にはとんでもない莫大な被害を巻き起こすかもしれない。無差別殺人は今後どんどん増加するだろう… この、ネット上の不穏な発言を力づくで封じ込めるような警察の動きは関心できない… そんなことを続けていると、いつか大変なことになる。世の中の不平不満にフタをするのはよせ。
まず、「自殺予防のために一軒一軒声かけ運動をしている」点は偉いと思う。この姿勢は評価に値する。だが、その手段が問題だ。いきなり家に乗り込むのはまずいだろう。電話で解決できる問題なら、電話で済ませろ。
いやしかし、事前に電話を入れるのも危険かもしれない。警察から「今日お聞きしたいことがあるのでお伺いします」と電話が入ったこと自体にショックを受けて自殺する人も居るかもしれないからだ。さらに警察はまず、電話だけで用件を述べることはない。ほとんどのケースは直接、家に乗り込んで事情聴取をするのだ。だから電話で「今日お伺いします」とだけ聞いた当人は早合点して首を括る可能性もありうる。とにかく、警察が家に来るということは、もうそれだけで充分、脅迫に値するし、その人物をその土地に住めなくしてしまうだけの効力があるということだけは、警察に勤める全員がよおく認識して慎重に行動してくれないか…
以上、言いたいことを思うまま吐き出したので纏まりが無い長文だけど。つまり警察は、デリカシーが欠けている。ドアをガンガン叩くな!
Hatena Bookmark - https://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/hashigotan/20080613/p2