heartbreaking.

中年の末路とその記録

新作以外の、おすすめ映画いろいろ

映画観てますか。ザ・シネマなどで偶然観た、面白かった作品をいくつか、簡単に紹介します(今観れなくても、待っていればいつか放送されるはず……)。

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マッキー [Amazon]
インドの映画です。

全力で恋敵に復讐し、命がけで女を守る漢(ハエ) の話で、最後まできちんと観ると、自己犠牲の精神で愛が燃え尽きる、とても感動的なストーリーです。

ハエ視点から見た世界の表現映像は、私は、これまでの映画に類を見ない美しさで感動しました。

涙あり、笑いあり、そして何より、一度聴いたら忘れられない歌がイイ。

悪役のスディープ(スディープ役をスディープさんがしているんだろうか……ややこしいがインドで人気なのだろうか……) の演技が上手すぎて、あまりにも格好良すぎて、面白すぎて、最後はなんかマトリックスのキアヌリーブスを彷彿とさせるような近未来的な雰囲気もありつつ……私は好きです。嗚呼、インド的にはこの人が主人公なのですかね。

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ブルースチール [Amazon]
1989年 アメリカの映画

スレンダーな、独身の婦人警官が主人公です(映像は勿論、古いですが、まるでゲームの主人公のようだと思いました)。

最初から最後まで、正義を貫くために放つ一発一発の弾丸の重さを感じさせる映画です。さらに、犯人が狂気で放つ弾丸と、簡単に倒れてく人々を見て何を思うかというと、私が心に描いていた願望と近似しているということだった。

硬派ですが、時折色気のあるシーンも含まれているので(女が主人公だからこその楽しみでもある) 退屈せずに観れる。

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トランザム7000 [Amazon]
1977年 アメリカの映画

トランザムの当時人気のあったらしい(今でも好きな人はいる) ファイヤーバードという車種に乗った主人公(バート・レイノルズ) が、仲間のトラック野郎(スノーマン)とつるんで、クアーズビール400ケースを他の州へ密輸するという単純なストーリーです。

その道中で出会う女をトランザムに乗せたことで、密輸とは別の騒動に巻き込まれてしまい、個性的な保安官ジャスティス(ジャッキー・グリーソン) に追われる身となった主人公とトラック野郎がその追撃をかわしてゆく手法が面白いです。

続編のVS激突パトカー軍団は、主人公が色々あってアル中状態から始まるのですが、動物をめぐる道徳をシリアスに描く面もあるので、少々疲れるところもありますが、ジャッキー・グリーソンの演技は相変わらず面白いので一見の価値ありです。

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イヴ・サンローラン [Amazon] PG-12
2014年 フランスの映画

ファッションデザイナーのイヴ・サン=ローランの、輝いた実績の影にある孤独を、薬物依存などの暗い事実まで描いた、伝記映画です。

同性愛をどう演じているのかに興味を持っただけですが、そういったセックスシーンは思ったほどはなくて、ただ、イヴ・サン=ローランを演じるピエール・ニネの美しさに目が離せず、最後まで観てしまいました(これ以外にも、同タイトルの作品があります)。

私のような一般人から見ると、人々から認められる才能を天から与えられし人の苦悩というものは、結局はわからずじまいでした。

これ以外に邦画も色々観ているけど、だいたいヤクザ映画が多いかな……土竜の唄1は、私と波長の合う方なら避けたほうが良いと思える内容でしたが、パピヨン役の堤真一が良かったかな……ナイナイの岡村が芸人と気付かせない演技をしているところは凄いと思った。キタノタケシの映画はどれも大きくハズレがなくて、だいたい落ち着いて観れる。「龍三と七人の子分たち」は、歳をとったけれどまだ一本筋を通したい元ヤクザのおじいさんたちの滅茶苦茶なストーリーでした。結構笑えます。あと、アウトレイジは2のほうが良いと思いました(特に中盤の怒鳴り合いのシーンが)。昨今特に漫画の実写化というのが多いのですが、基本的にはジャニーズが出ている系のは観てないです。ジャニーズばかりを出しているとどうなるのかというと、日本に存在する演技の上手な若手俳優がそれだけ機会を失い、敷いては日本の映画界が衰退してゆくということになると思います。