俺は海外に一度も行ったことがない。
理由は金がいつもない……国内でちょっといいホテルに休日一人で泊りゆったり過ごすという小さな目標すらまだ実践出来てない。
海外へ行くことはなんだか知らんが敷居が高い……
ブロガーは海外に頻繁に行く人もいて、そういう人達がブログで報告してくる、くつろいでいる様子などを、なんとなく見ている。
なんだかんだ言って、俺のようにまだパスポートも持っていない、一度も海外に出たことのない日本人てのは多いような気がする。去年1,789万人が海外行ってる。0.14%くらいの人が比較的リアルタイムに近い海外の直接の情報を持つとしたら、それは結構特別なことだよな。(出入国者数 統計情報 統計情報・白書 観光庁)
だから、海外でくつろいでいる生活ぶりを丁寧に写真付きでアップすると、ブログなどのSNSをする人間にとってはそれ自体の情報で、集客を見込めそうでちょっと羨ましいが貴方達は余程金があるのだろうか、そういう目でしか見られない俺のような人間もいるんです。
とは行ってもニュースで例年連休の時期には海外に出る家族連れの様子が空港などで映し出されているので、一度は行ったことのある人からすればそんなに特別でもない情報かもしれない。
俺のようにネットに依存傾向のある人間てのは、内向的で、解放感を得られることも実生活において少ないので、海外に行けることが、それ自体が解放感を表現しているように感じられる。
そして会社に使われるだけで連休も取れない底辺は、この日本で出来ることを、なるべく丁寧で間違いのない日本語で、日本人だけに伝えてゆくしかないので、その人達が海外に影響されている間に、自分はより日本人らしく感性を磨くことが大事ではないかと。
会社に使われている身では正規であれ非正規であれ連休がとりにくいので、海外に行きたい以前の問題で物理的に無理なのである。
俺の場合だと海外に行くので連休を取るとすれば、その期間に予定外の出勤を強いられる同僚に確実に負担がかかるので、それは避けたい。
結局、何処に行こうとも、内面は変わらないような気もしている。日本から出る必要性をいまのところ感じていない。海外に行く人が与えてくる情報というものが自分にとってはさほど意味のないものだと知るが、情報の中身が、国内にとどまり続ける人間を遠ざけるものではなく、ただ純粋に面白ければ良いと思う。
部屋の中でいつも通りの生活をしつつ海外の情報を得ているほうが、日本人として海外を客観的に考えることが出来る。
心配性かもしれないが、俺は海外は治安が悪い気がしているので、たとえばネット上で自分は今ここにいますと写真付きで自撮りなどをアップして詳細に伝えると、それは一応世界に発信されるわけで……悪意を持った人間に自分がいつ捕まえられて殺されるかわからないので、ブログで報告している人はリアルタイムで状況報告はしていないだろうが、とにかく気を付けて。
俺が海外行って水着写真をアップしてその国の料理を紹介するようなブロガーになったらなんだか気持ちが悪いだろう。
よく聞こえるのが、海外に行くと何か自分が変わったとか、考え方が変わるとか、そういうこと言う人もちらほらいたんだけど、ほんとか……
海外に行ったくらいで自分の内面に特別な変化が起こるわけでもなく、ただ金がなくなることのほうが痛い。この日本に居ながら小さな幸せを見つけて丁寧に生きてくことのほうが実質的に実りは多いような気がする。
人間を好きになるためには、まず自分が優しくならなければならないと思うし、不幸な人、過酷な状況を生きる人はなにも海外の貧困層だけとは限らず日本にもいて日本社会の中にしかない苦しみ(精神病など)を持って日々自殺せずに生きようと努力はしているだろうから、まず同じ国の一番身近な人を大事にしてから、その次に余力で海外の人を救うのが正しいのだと思う。自国の特に身近にいる人を放ったまま自分が海外で自己啓発出来るとは思わないです。
無理して背伸びをしてなけなしの金をはたいて海外に行ってみたところで俺は何も変わらないだろうから。綺麗な景色が見たいのなら、日本の山や川、海へ行けばいい。そこにも地球のエネルギーは満ち溢れていて充分に感じることは出来る。
俺は特に仕事のことで悩んだ時は、近くの海へ行くことが多い。なんでもない海なんだが、それがいい。
ただそれだけなんだが、俺が海外に行くとしたら、どの国に行きたいのだろう。それすら特に決まっていない。テロが蔓延する以前は漠然とヨーロッパあたりとか思っていたし、金もないのにラスベガスとか(カジノのゲームの仕方もよくわからない)、でも大勢と行くツアーは嫌で、国内旅行を一人ですると挙動不審で飲食店も入れないでコンビニ行く人間が海外行って一体何すんだと思いつつ、結局部屋でゲームしてたほうがいいんじゃないか。。一番ありそうなのが、自分が本気で惚れた異性が行きたいと決めていたゴリ押しの国に、その人と一緒によその土地へ行きたいという理由だけで流されて行ってそうな気はする。