heartbreaking.

中年の末路とその記録

会社の金庫の置いてある事務所の鍵を失くした話など……

私は過去に三度、会社で、重大な問題を起こして、逃げたことがあります。

一度目は、ある会社の経理ソフトの立ち上げを依頼されたので過去の帳簿内容をソフトに移行していたのですが、パソコンは何でも出来る魔法の機械だと社長が思っているように感じられて、でも実際はほとんど手作業となっていたのでノイローゼのようになって、勤務中に原付にまたがり隣の県まで逃亡しました。その時の心理状態を書いた記事がこちら。すると社長から実家に電話が入っていて、会社の重要機密を持って逃亡したので訴えるぞという脅しがあったため、渋々また原付で戻りましたがその後も事務所で大揉めになり、その会社を去りました。その後会社の近くはうろつけなくなっている。通勤時に乗っていた原付もすっかり覚えられていたので居心地が悪く、すぐ買い替えしばらく身を隠すように生活していた。

二度目は、ある会社で、金庫の置いてある事務所の鍵を失くしてしまったと思ったらなんと自宅に置いてあり、でも気付いたときには既に社内では皆が大騒ぎとなっており、今更言えないよという空気におそれおののいて(でも皆が、新人の私が犯人だとだいたい検討付けてる)、鍵を自室で溶かせないかと台所の床に頭を擦り付けるほど悩んだのですがそのような知識もないので、原付にまたがり、いままで行ったこともないような山々を巡り、鍵を隠すのに最適な人気のない場所を探した。私が鍵を家に持ち帰っておりました申し訳ありませんと言えない状態に社内の空気は急激に悪化していた。もはや隠すということしか頭に思い浮かんでこなかったので一日中、山々を原付の貧弱なパワーで上り下りを繰り返し、ようやく見つけた……そこは今思い出して辿り着こうとしても無理だと思う山奥の、工場すら建っていないようなところ。うっそうと草の生い茂る、沼地のようなところめがけて投げ捨てると、辺りはすっかり暗いので、車ではなく原付であるので誰かに襲われないとも限らないような不気味な場所であり、沼地への鍵の埋もれ具合を見てから引き返すことにした。とりあえず証拠は離れたのであとはしらばっくれるしかない。そして後日、会社に顔を出すと、皆が私の方を殺気立つ表情で見ているのでほぼ犯人だと断定されているような状態だった……そこも居辛くなり辞めましたが、いまでもあれは言わなくて良かったと思っています、その会社付近もいまだにうろつけません。

三度目は、風俗店に居た頃、当時の私の読者が店に電話などをして大騒ぎとなっていたので、そのケジメを付けることになり、また原付にまたがり様々なことが走馬灯のように風をきりながら耳の横を過ぎ異次元の中へ迷い込んでいたような不思議な時間でした。これについて語るのはもはやしつこすぎるのでだいたい過去ログにあります。

という昔の話でしたが、当時の人達が自分を許してくれたとはまだ思っていません。だから私は鬼門だらけなので親が亡くなれば本州へ渡りたいのです。