木造の派遣の寮で震えながらセブンイレブンの弁当を食って過ごしております。私のジェネレーターは1万円くらいで購入した「首振り3灯管ハイブリッドヒーター」のみです。起きてる間は常時起動ですがこいつが爆発することはありません(多分)以下ネタバレを含みます。
数年前に購入したフロストパンク1の(既に2も出ています)メインストーリー「新しい家」を難易度ノーマルで生存を果たしたところです。フロストパンカーからすればノーマルの私などまだまだです。以前はエンドレスモードでプレイしていたためこのゲームの真価に気付けず、危うく宝の持ち腐れしてしまうところでした。
極寒の中で繰り広げられる情熱的な体験はメインストーリーをプレイしないと味わえないです。-150℃の冷たさを描く壮絶な音楽と絵画のようなグラフィックに最後のほう口を開けたまま見入ってしまいました…このゲームをどう評価していいのかまだ整理できてない。ただ言えるのは私の脳がいまだかつてゲームで味わったことのない部類の興奮を享受し、映画1本終わったくらいの満足度です。
(HUNTER×HUNTER6巻175ページのヒソカ)
結論、フロストパンク1は最高だ。そしてこれは攻略記事を見て遊ぶゲームではないです。「どれだけの備えが必要か」知ると緊張感がなくなる。手探りで何度か失敗し(生存失敗)開発順序をノートに手書きしながらあーでもないこーでもないと試行錯誤する「時間」を楽しむゲームです。
過剰な備蓄をしてしまい、石炭14,000以上・糧食2,300以上残った状態でジェネレーターのオーバードライブ発動タイミングも妥当で、余力を残し大寒波を乗り切りました。未知なる恐怖の訪れる規模を大きく見積もりすぎていたようです。一度大寒波を乗り越えると即クリアとなりこれ以上景観を弄ることはできないのでこれは街づくりを楽しむゲームではなく、その場をどう乗り切るかそれだけを考え空いてるスペースへ躊躇なく建築していくゲームです。
人々は狂信者となり救いようのない地を新しいロンドンとするも最後104名しかおらず結局死んだのかな…(他のストーリーもこれからやってくけど)教養を与えず子供を労働に就かせる時点でこの極寒の地で生き抜く術はすでに失っていた。最後まで現実の厳しさ?を投げつけてくる非情なゲームでしたがそれもまたヨシ。
以下は蛇足ですが振り返ってみます。
私が最初に着手したのは児童労働です。序盤は少人数なので少しの時間の無駄もなく進めることに拘りすぎて細かい不納得で何度もやり直した。5日目まで住居の「テント」を作らず人々はジェネレーターの近くで寝てもらった。-20℃ではジェネレーターは夜のみ起動、日中は停止。6日目からオートマトン導入で外周の資源採掘施設へ順次投入していき、手余りでハンター増員し糧食のスープを蓄える。鉄が不足すると建築も開発も滞るので鉄の採掘は必ずオートマトン配置で24時間稼働。最重要な石炭を27日目くらいまで力を入れて収集しておけば後々石炭不足に悩まず他の問題に迅速に対処できるようになる。暴動や混乱が頻発する中で石炭の残数をオロオロ気にしているようではノーマルすらクリアは難しい(実際詰んだこともある)。
ウインターホームの滅亡の知らせが町に届いてから(私の場合14日目)ロンドン主義者が糧食の略奪を始め暴動を起こして大荒れ状態となるので(ここはかなり面白い展開となる)、2つの分岐を迫られるが手っ取り速い解決を図るため「信仰」を選択。神の代弁者を名乗り信仰の名の下で行う恐怖政治で異端者は処刑した。
異端者を排除して休む間もなく、大寒波襲来の知らせと共に頭を抱えるほどの数の難民が押し寄せるので、住居を確保しながらジェネレーター強化・それに加え人数増えた分意見の相違が発生しやすく「不満度」は上がりやすくなっているのでゲームオーバーにならぬよう結構ギリギリの綱渡り状態です(そこが楽しいのですが…つかこういうゲームをやる時に飲む酒の味は格別だー)。
難民で人口は500人を超え仕事に就けない病人だらけの中、情けで住宅を建てるが場所はジェネレーターから遠く離れているので、大寒波襲来までの準備期間中で既に大勢の命は諦めてました。
大寒波襲来後、ジェネレーター範囲指定3(4はとらなかった)でオーバードライブした状態で-120℃のサーモグラフィ。もうここまでくるとあとはなにもするべきことはない、嵐が過ぎるのを待つのみですがこの辺りの演出の仕方は「激情」という言葉がピッタリです。完全に現実世界のすべてを忘れ画面をただ見つめていました。このゲームの素晴らしさを言葉で伝えるためには私の文章力・知識量はあまりにも不足しすぎています。人生で忘れられない体験でした。