残業して、帰って寝るだけの生活は、余計なことを考える時間を減らしてくれる。
このまま人生を続けたところで、自分が望むような景色は存在しない。ずっと蜃気楼を追いかけている。
仕事から戻ると、体中が熱いことに気付く。
事実として、働いている自分がいるだけ。
疲れた体を思いきり心で抱きしめるように眠りにつく。
このまま働くとしたら月60時間残業になる。
浮世離れしているのは、公務員感覚で働こうとしている人たちくらいで、現実は残業なしでは個人の生活も企業も成り立たない。
仕事の休憩時間は何も食べていない。この体の1/10000が、誰かの愛を得た喜びだとすれば、残りはすべて闇。過去も未来も、そしてこうなる現実も運命と思えば、諦めが付く。