heartbreaking.

中年の末路とその記録

職業訓練校に精神病んでる人は行かない方がよい気もしてます

別に祝うべきことは何もないですが、ビールを飲んでいる。ポリテクセンターで最後に醜態さらして退校した中年です。幻聴だったのでしょうか、最後に授業を受けた1時限目が終了してのち、喫煙所に向かおうと歩いていた廊下に(喫煙所で私の右肩を叩いてくれたらそれが合図だ、一対一で話し合おうという約束があったので行かなければなりませんでした)、違う科の若い女性が二人キャッキャウフフと楽しそうにしているのが、私を笑っているように感じられたので、「お前ら楽しそうやのう」と愚痴ってしまいました。そして喫煙所に向かう途中でUターンし、再びその女性達の前に戻って行った自分が何を言ったのか覚えてません。「こわーい」と言いながら教室へ戻ってゆくその女性達に「何が怖いんじゃオラー」と別の科の教室の入り口に立ち、つい、言い放ってしまった(でも、「こわーい」はいくらなんでも酷すぎます……私も人間なので傷付いてます)。まだ教室の中で笑ってるのか?……廊下に(色んなことの怒りで)立ち尽くしている私の元に先生が心配そうに近付いてきました。「お話しうかがいましょうか」ということで、その後先生に事情を話しました「ネットの掲示板に私の悪口を書き込んでいる生徒がいるんです、私が老けているとか、煙草臭いとか書き込んでいるので」先生は私の話す内容を一通り聞いてはくれました。今日は無理せずここで帰られますか?無理しないで。大丈夫ですか?……私のことを気遣う先生と事務の女性の声が聞こえてくる。風景はぼんやりとしていて、出口に向かう。私は病気なのか、世の中に出てはいけない人間なのか……こんなに心配されていて、そして教室の中にいる生徒たちは私を異常だと気付いたのだろうか。限界が来ていたのでそのまま帰宅することにした。自問自答しながら階段を下りていってポリテクセンター内の自販機で缶コーヒーを買い、太陽の暑さと不釣り合いな自分の冷えきった心を感じながら車に乗り込んで……あとは自分のマンションに帰るだけです……わざわざ醜態を曝すために来たのか。だから私はもっと早い段階で早期退校をしますと伝えていた。「病気やろな」と繰り返しながら……帰宅しても誰もいなくてハムスターがいるだけなので、ベッドに倒れ込んだまま、泳いで、溺れて。自分の頭を見えない拳で強く殴りつけて無理やりポリテクセンターで起きていた記憶をシャットダウンした。すべてが幻聴や幻覚だったのか、それとも真実で私を陰から監視していた人物がいたのか。

先生は続ければいいと言ってくれましたが、もう無理でした。同じ科の教室に向かって廊下から、殺すぞとまで言ってしまったので(聞こえていたのかどうかは知らない)もう戻れないだろう……

私がポリテクセンターを早期退校の書面手続きをしたのは、8月24日です。授業を受けた最終日までの失業手当が8月28日に銀行に振り込まれていました。4日後に振り込まれていました。皆がそうかどうかは知りません。私は強制退校まで残りわずか3時間しか猶予のない身での早期退校でした(食欲がなくて病んでいたので3D CADの授業を全部休みました)。ウェブで早期退校は一カ月待期期間があるとの情報も見受けられましたが、地域によって違うのでしょうか。

24日、書面手続きをするために再びポリテクセンターに向かう途中で(本当はもう行きたくなかった。また笑われるだけだし)、運転しながら頭の中で考えました。ここは、少々デカいハッタリをかます必要がある、と。一発目で何を言うか。手元には誹謗中傷をプリントアウトした紙がある。

大丈夫ですか?と優しく気遣ってくれる事務員のお姉さんに、手続きをするための部屋に案内されると、間もなく先生と、課長が部屋に入ってきた。

そこで私はこう言いました。

「私はインターネットで電子書籍を出している、そこそこ知られている人間なので……」(後半は嘘です)

かましました。でもその反応は「電子……なんておっしゃいましたっけ」的なものだったので「本を出しています」と説明しました。別に驚かれもしませんでした。

先生と課長は、否定も肯定もせず、私の話を途中で切らずに最後まで聞いてくれました。生徒一人一人の心情を大事にする良い学校だと思いました。

最後にお世話になった先生は私を見限ることをせず、この人生を応援してくださいました。私が精神的にかなり落ち込んでいることをわかっていて、励まし続けてくれたのだと思います。

去り際に、「がんばりましょう」とガッツポーズを見せてくださったので、私も力強くガッツポーズをして先生に頭を下げてポリテクセンターを後にしました。それが励みとなり現在も就活出来てます。

どんな最悪な状況でも、必ずどこかに救いはあるのを感じました。私にとっての救いは、最後にマシニングセンタの授業を受け持っていた先生の存在でした。……どんなに駄目な自分であっても、見限らないでいてくれる人がいる。駄目になりかけている人間に、諦めず声をかけ続けてくれる人がいる。

どこかにきっと優しさがある。

それがどれだけ尊いことか、もうお逢いすることもないかもしれないけれど、見えないところからでもこの先生にだけは頭を下げ続けたい気分です。あと、一人、喫煙所で色々相談に乗っていただいた先生のことを一時期疑ってしまいましたが違うことがわかりました、すいません。

日が経つにつれ、私の悪口を掲示板に書いていただろう生徒たちへの怒りは大分静まってきました。今は心療内科に行く金もなく、薬も飲まず過ごしています。